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飼い猫にピアスを〜前編〜





「おい、夢ー…ってお前、その顔どうした。派手に顔色悪いぞ」


「はは、ははは、気にしないで」


「いや、気にすんなって方が無理だろ」




家が隣同士で幼馴染みの宇随と夢は窓を開ければ往き来できちゃうくらいにお互いの部屋が近い。
窓の鍵は開けておくようにと宇随に言われているが、高校生になってからは窓の鍵が閉まっている事が多く、宇随に鍵開けておけよ!と怒られたが、ふんっと夢が言うことを聞かないので高校に上がってからすぐに喧嘩になったのは今年の春の話。

夢としてはもう子供じゃないんだから見られたくない時もあるんだから直ぐに入って来るのは止めてほしい。と伝えた。


「はぁ?俺様に見られたくない事ってなんだよ」


「いろいろあるでしょ…お手入れとか」


「俺はお前が毛を抜いてようがオナッてようが引かないし、嫌いにならないから安心しろ」


「オッ…そんな事してないー!何で天元は私にだけデリカシーないの!?嫌っ!嫌い!出て行って!」


「おまっ!物投げんな!デリカシーないってこっちが素の俺様でいつもが猫被ってるだけだろ」


「猫被ってる方がいい!猫被ってない天元を知ったらいつもキャーキャー言ってる女の子達も引くよ!」


「なんだやきもち妬いてるのか?可愛いやつだな、ホラこっち来い。チッチッチ。仲直りしよう」


「妬いてないし、そんな猫を呼ぶような呼び方されて誰が行くかっ!!」


「俺様の子猫ちゃんは逆毛立てて怒っちゃって可愛いな。ホラ捕まえた」


「キモっ!離せ〜!」と暴れる夢を捕まえた宇随は猫を抱っこするように持ち上げてベッドを背もたれに座ると、逃げないように夢を腕の中にしっかりと抱き込んで怒って暴れる夢を気にせず「猫吸いー」と首筋に顔を埋めてスーハースーハーし始めたもんだから夢は一瞬本気で引いて硬直し、その後、思いっきり宇随の腕に噛みつき、宇随が怯んだ隙に逃げ出したのだ。
翌日から暫く夢には口を聞いてもらえず、腕についた噛み後を見て夢に噛まれた事を話すと不死川や煉獄には爆笑された。

それから窓に鍵をよく掛けられるようになったままは変わらず、宇随は夢の母親に堂々と合鍵を作らせてくれと言い、夢の母親も母親でそれを了承してしまう。
夢の両親は医療系の仕事をしていて夜勤がある為、何かあった時に近くにいる宇随がいれば安心と考えたようだが、合鍵を使って堂々とほぼ毎日部屋に入って来るようになり夢はげんなりした。


そして今も、今日は夢の両親が不在なのを知っていたので堂々と家の鍵を開けて漫画片手に部屋に遊びに来た宇随だったが、夢の顔面蒼白ぶりに心配なる。

正面に胡座をかいて座り、何があった?と聞けばスマホの画面を見せられた。


「ピアスを開けた体験談?」


「ピアス開けたかったの」と夢の横に置いてあったピアッサーを見せてくる。


「これ読んで怖くなったのか」


こくこくと顔面蒼白なまま頷く。


スマホを見ると都市伝説のような事から実際の体験談から恐怖心を煽るような事が書いてある。


「この、開けたら白い糸が出てきて引っ張ると失明するは嘘、嘘。耳が聞こえ無くなるもねぇな…まぁ、極度の緊張で具合が悪くなるのはあるかもしれねぇ、が…」


夢の顔を見ると眉を下げて不安そうな顔をしており、可哀想だがちょっと宇随は意地悪したくなってしまった。


「大して痛くはねぇけどな、音にビックリする
奴はいるみたいだな。俺の友達が2人で皮膚科に行ってピアス開けてもらったらしいんだが、最初に開けた奴が痛がってたのを見てよー、2人目の奴が緊張しまくって開けた音を聞いてそのまま気絶しちまったんだってよ」


「無理…無理だ…」


自分も正にそうなってしまう気がしてしょうがない夢はピアスの穴を開けるのは自分には無理だと思った。
ピアスを選んでる友達を見ていいな〜楽しそうだな〜と思ったけど諦めよう。


「俺が開けてやるよ」


もう、そんな気持ちになれません。と首を横にする。
すると、宇随はよいしょと夢を持ち上げて自分の膝の上に跨がらせるように座らせた。
いつも嫌がる夢も今はしょんぼりしている為に大人しくいる。


「動物はなー音にびびるからな」


「私、猫じゃないもん」


「おー自分で印は付けたんだな」


夢の耳を見ると右耳に目印と思われる点が付いていて、宇随が耳たぶを掴んでふにふに触ったり、耳全体を揉んでやると気持ち良さそうに目を瞑った。


「あ〜可愛いな俺の猫ちゃんは」


「猫じゃない。猫扱いやめて!」


「今日はとりあえず片方だけ開けような」


え、嘘でしょ?怖いよ。と目で訴える夢を抱き上げて、ピアッサーを一つ掴むとベッドに寝かせる。
きっと巨体で押さえつけられて、動けないようにされてからバチンッと開けられるんだ!と思った夢は嫌!嫌!と宇随の首に腕を巻き付けてしがみついた。


「熱烈な求愛行動も嬉しいがちょっと放れような?」


苦笑いしながら夢の腕を解くとそのままベッドに縫い付けられて、怖いと目をぎゅっと瞑る。
次の瞬間、予想もしない感触が唇に触れる。

ピアスを開けるんじゃなかったの!?


「んむぅ?てん、げ…あ、ん…」


唇びるを重ね、唇でちゅ、ちゅっと吸い付き、喋ろうと口が開いた隙に舌を滑り込ませ、舌を絡めとる。
敏感な舌を舐められて身体が変だ。おかしい。ぞくぞくした感覚が背筋を通り、力が抜けて抵抗する事なんて忘れてしまう。

暫く咥内を味わって、一旦満足をした宇随は身体を起こし、自分の上半身の服を脱ぎ捨て、その様子を酸欠になりかけていた夢がぼうっと見ていると次は夢の上半身の部屋着をいとも簡単にスルッと抜き去り、そのまま下半身もスルッと取って夢だけ丸裸にされてしまった。


「ちょ、何考えて、やめて、ん、あぅ…ん」


身体を隠したくても宇随がのしかかってまた口を貪られてしまって、しがみつくしかできない。


「俺、あと1時間後、誕生日なんだわ」


「それと、何が、関係ある、の、あ、やぁ、だめ!」


唇から離れ、首から下に舐めながら下がっていき乳首を咥えて口の中で転がし、宇随の大きな片手は反対の乳房を掴み、興奮したように揉みしだく。
初めての快感に夢も身体をビクつかせたり、腰をくねらせる。




「誕生日プレゼントにお前の処女をもらうわ」



end.




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