カカシがナルト達の修行をしている。
なんて幸せな光景なんだろう。
そんなことを思いながらナマエが木陰から彼等を覗き見していると、サスケの視線が突き刺さった。
さすがイタチの弟…鋭い。
「なにしてんだ。ナマエ」
「いやあ、君たちが無事にアカデミーを卒業して下忍になったって聞いて気になって気になって」
「ったく…気配くらい気をつけろよ。バレバレだぞ」
「サスケってばお姉ちゃんにそんな口の聞き方してー」
「誰が俺の姉ちゃんだよ」
「サスケは私の可愛い弟みたいなもんなのに」
「勝手に言ってろ」
憎まれ口を叩きながらもなんだかんだ少し照れた様子のサスケを見て、ナマエはとても良い気分になった。
(ああもう可愛いんだから…!)
「サスケ、なーにやってんの」
「……覗き魔がいた」
「ナマエったら早速来たの?」
「気になって…ごめんなさい」
「お!ナマエの姉ちゃんじゃん!なにしてんの!?」
「ナルト久しぶりね!下忍合格おめでとう!」
「おう!あっという間に火影になってやるってばよ!」
「あははは!まだ無理無理!」
「な!姉ちゃんってば失礼だぞ!」
久々に会った二人の弟の可愛さにニヤニヤが止まらないナマエと彼らのやりとりをカカシの影に隠れた可愛い女の子がちらちらと気にしている。
「初めまして、私は波風ナマエ」
「…春野、サクラです」
「サクラ!よろしくね!」
「あの、ナマエさん、」
「ん?なに?」
「波風って、もしかして四代目火影の?」
「あ、うん。一人娘です」
「「え!!!??」」
「なによ、ナルトとサスケ」
「知らなかったってばよ!!」
「お前の苗字なんて初耳だ!なんだよそれ!」
アスマだって三代目の息子であるしこの里にいる限りそんなに珍しくはないと思っていたがナルトとサスケの驚きようは尋常じゃなかった。
「だってナマエの姉ちゃん全然強くなさそうだってばよ!」
「ナルトに同感だ」
「いやいや君たち、ナマエは八歳で暗部入りした天才よ?」
「「!?!?」」
「君たち私をバカにしすぎよ、もう」
そういえばこの子達に波風姓を名乗ったことは無かったかなと思いながらあたふたしているナルトとサスケにニヤニヤしていると召集の合図が飛んできた。
名残惜しいけれど任務に向かわなくては。
なぜならナマエは忍であることを誇りに死んでいった四代目火影である波風ミナトの娘なのだから。
「カカシ、行って来るね」
「気をつけなよ」
「お布団干しっぱなしなの!よろしくね!」
「はーいよ」
カカシたちに手を振って瞬身の術を使う。
今日はどんな任務なんだろう。お日様の匂いがする布団で眠りたいなあと、ナマエはあまりに些細な幸せを夢見て任務に向かった。