うちは一族のクーデターが計画されているらしい。

そんな不穏極まりない情報が暗部の中にも少しずつ入ってくるようになった。

クーデターなど里が許すわけがない。
どうにか和解案があるはずだ。
そう思ったところで対策や里とうちはの関係を取り持つための折衷案思いつく訳でもなく、あの惨劇の日を迎えてしまった。

「イタチ?どこ行くの?任務?」
「…ええ、そんな所です」
「どうしたの?なんか……いつもと違う」
「ナマエさんには、本当は弟がいるんでしたよね」
「…うん」
「前にも似たような質問をしましたが…愛する弟と離れるのは辛いですか」
「ん。辛いよ、とっても。…親と離れるよりも、ずっと辛い。本当は今も一緒に居たいと願ってる」
「俺ももうすぐ…弟と離れ離れになる。何としても守りたい唯一の弟と」
「イタチ?何か変よ、どうしたの」
「ナマエさん…今まで良くしてくれてありがとうございました」
「そんな、別れの挨拶みたいなのいらないよ。また明日も会うでしょ?」
「そう、ですね。…会えたら嬉しいです」

イタチはそう言って儚く笑ってナマエの前から消えた。そしてうちは一族残滅の日。生き残ったのはイタチの弟のサスケ、ただ一人だった。

イタチは何を知っていたのだろう。
元来優し過ぎる彼が、こんなことする訳がない。とナマエは思い、一人取り残されたサスケの胸中を思って静かに泣いた。

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