第三次忍界大戦末期。カカシを隊長として任務に出ていた小隊の状況を聞かされてミナトは愕然とした。教え子の死というものは余りにも重く彼の心にのしかかった。そしてそれはミナトだけではなく、オビトに夢を乗せていたクシナも、兄のように慕っていたナマエも同じだった。
「オビトしんじゃったの?」
「うん」
「もうあえないの?」
「うん」
「ナマエ、おいで」
「ママ…」
ナマエはクシナに抱かれて大声で泣いていた。
ああ、俺はなんて無力なんだ。リンとナマエを泣かせた。カカシとリンに癒えることのない傷を負わせてしまった。とミナトは後悔の念に苛まれた。
そしてその後、ミナトは立て続けにリンという優秀な教え子も失ってしまった。今回ナマエは泣かなかった。ナマエが涙を流すと、彼女の大切な両親であるミナトとクシナが悲しむと思っているようだった。自分自身の感情よりも先に両親を気遣う幼いナマエに、ミナトは更に胸を痛めた。
「…カカシ」
「お、ナマエ。どうした?」
「いつもここにいるの?」
「そうだね。ナマエは?」
「ママにおしえてもらった。ここにくればオビトもリンもいるって」
「ああ」
「カカシも…いなくなる?」
「え?」
「カカシもしんじゃう?」
「俺は…死なないよ。」
「やくそくしてね」
小さなナマエとカカシの約束のことなんて、ミナト達は知る由もなかった。早く戦なんてなくなればいい。悲しい思いをする子供たちなんていなくていいんだと、平和を願うことしかできない無力さに涙をこぼした。