04










三日目競技パート"海戦(ナバルバトル)"


フィールドには球体の水上闘技場が作り出された。

ルールは簡単。その水上闘技場から出た者から負けとなり、最後まで残った者が勝者となる。

しかし最後の二人となったときから5分間、出てしまった者は最下位となってしまう。






各チームから出場者が発表される。


剣咬の虎からミネルバ。

蛇姫の鱗からシェリア。

人魚の踵からリズリー。

青い天馬からジェニー。

四つ首の仔犬からはロッカー。

妖精の尻尾Bからジュビア。


そして

妖精の尻尾Aからハル。



ハルの名にわっと湧き上がる妖精の尻尾。満を持しての登場に、彼らの期待も高まっていた。


「ハルが出るんですか?」

『じいじと初代に言われて…。』

ジュビアに応えるハルは、どこかやる気のない様子で、眉を下げて笑う。



「そなたと当たれるとは…。妾も運がよいのう。」

そこに立つのはミネルバ。不敵な笑みを浮かべハルを見下ろしていた。


『……。』

ただ相手を睨みつけるだけで、ハルは何も応えない。



出場者は皆水着姿で参加。そのこともあり、会場は湧き上がる。







競技開始早々、先手を仕掛けたのは水の魔導士ジュビア。


「届け!愛のつばさ!グレイ様ラブ!!」

『…え!?』

ジュビアの技によりあっという間に場外に弾き出される参加者。



コメントしづらい技名。さすがのハルも乾いた笑みをこぼす。

『……っ、ジュビア!!』


グレイに目を奪われている隙に、ミネルバによって場外へと押し出されるジュビア。

残るはミネルバとハル。



「そなたとは一対一(サシ)でやり合いたいと思っておった。」

『…あんたはあたしが倒さなきゃいけないと思ってた。』

「ほう。そなた気負っておるな。仲間の期待もその小さな身体には、大きすぎたのか?」


ぐっと拳を握りしめる。ミネルバはふっと笑うと攻撃を仕掛けてきた。



『…っ!?』

水の中にも関わらず熱を感じる。ミネルバの魔法がどのようなものなのか、ハルにはまだわからない。


『(空間転移かなんかだと思ってたけど…。)』

「考える暇などあるのか?」

目の前に現れたミネルバに目を見開く。突き飛ばされ場外へと向かっていく身体。












人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -