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三日目競技パート"海戦(ナバルバトル)"
フィールドには球体の水上闘技場が作り出された。
ルールは簡単。その水上闘技場から出た者から負けとなり、最後まで残った者が勝者となる。
しかし最後の二人となったときから5分間、出てしまった者は最下位となってしまう。
各チームから出場者が発表される。
剣咬の虎からミネルバ。
蛇姫の鱗からシェリア。
人魚の踵からリズリー。
青い天馬からジェニー。
四つ首の仔犬からはロッカー。
妖精の尻尾Bからジュビア。
そして
妖精の尻尾Aからハル。
ハルの名にわっと湧き上がる妖精の尻尾。満を持しての登場に、彼らの期待も高まっていた。
「ハルが出るんですか?」
『じいじと初代に言われて…。』
ジュビアに応えるハルは、どこかやる気のない様子で、眉を下げて笑う。
「そなたと当たれるとは…。妾も運がよいのう。」
そこに立つのはミネルバ。不敵な笑みを浮かべハルを見下ろしていた。
『……。』
ただ相手を睨みつけるだけで、ハルは何も応えない。
出場者は皆水着姿で参加。そのこともあり、会場は湧き上がる。
競技開始早々、先手を仕掛けたのは水の魔導士ジュビア。
「届け!愛のつばさ!グレイ様ラブ!!」
『…え!?』
ジュビアの技によりあっという間に場外に弾き出される参加者。
コメントしづらい技名。さすがのハルも乾いた笑みをこぼす。
『……っ、ジュビア!!』
グレイに目を奪われている隙に、ミネルバによって場外へと押し出されるジュビア。
残るはミネルバとハル。
「そなたとは一対一(サシ)でやり合いたいと思っておった。」
『…あんたはあたしが倒さなきゃいけないと思ってた。』
「ほう。そなた気負っておるな。仲間の期待もその小さな身体には、大きすぎたのか?」
ぐっと拳を握りしめる。ミネルバはふっと笑うと攻撃を仕掛けてきた。
『…っ!?』
水の中にも関わらず熱を感じる。ミネルバの魔法がどのようなものなのか、ハルにはまだわからない。
『(空間転移かなんかだと思ってたけど…。)』
「考える暇などあるのか?」
目の前に現れたミネルバに目を見開く。突き飛ばされ場外へと向かっていく身体。
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