06
<貴様らの力、アイツが興味を持たないはずがない…>
二日酔いに痛む頭を抑えて、ひとりぼんやりと夜空を見上げるリク。頭を過るのは帰り際の紅孩児の一言。
ここへ来て"狙われている"という自覚はあった。鈍感な片割れは気づいているだろうか。
<貴様ら術者は、必ず我らの手に…>
いつかの妖怪もそんなことを言っていた。
けど今回ハッキリしたのは、おれたちを狙うのは紅孩児ではないということ。紅孩児の言っていた"アイツ"。
誰のことかなんてまだわからない。
おれたちを捕まえたとして、何をしたいのかさえもわからない。
けど
ハルには絶対手出しさせねぇ。
たったひとりの片割れだけでも
守りぬいてみせる
強くなりたい
mae ato