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最近の俺はどうかしている。一体なんだというのだろう今までだったら気にもとめなかったはずなのに。
俺の目の前には甲板ですやすやと眠る俺の部下。正直色気なんてまったくないひどい女否人間としてひどい奴だった。
だが最近俺はこいつを見る度吐き気がするほど甘ったるい感覚に襲われるのだ。原因はなんだかわからない。1度こいつに香水でもつけてんのか、と聞いたことがあるが私がそんなものつけると思います?と逆に聞かれ確かにと思ってそれ以上は何も聞かなかった。
だがそうじゃないとすれば一体何が原因だ?
「それは恋だな」
「やっぱり相談する奴を間違えたよい」
俺は体を反転させサッチの部屋から出ていこうとしたらまた椅子に戻された。
「まあ落ち着け。お前が認めたくないのもわかるが、ああ見えてナマエはいい女だぜ?」
「は?どこがだよい」
「あんなだらし無い女だけど夜は化けるんだぜ?」
サッチの意外すぎる一言に開いた口がふさがらなかった。
「いや、まさかだとは思うけどよい、」
「そのまさか、だ」
いくらサッチが女好きだとはいえまさかナマエにまで手をだすとは思ってもみなかった。同時になんとなく胸のあたりがムカムカしたが無視した。
「ま、俺はあいつのことなんとも思ってねえし気にすんな!あいつが俺のことどう思ってるかは知らねえけどな」
モテる男はつらいなあなんてバカな独り言を言っているサッチは無視して部屋を出た。自分の足は勝手にナマエの部屋に向かって歩いていた。ナマエに会ってどうするつもりなんだ、俺は。
「開けるよい」
ノックをしても返事がなかったので勝手にドアを開けるとナマエはベッドですやすやと眠っていた。
ベッドの縁に腰掛けナマエの頭を撫でてやるとナマエはわずかに吐息を漏らし身じろいだ。自分自身もう自分の感情に気づいてるのにバカみたいな理性がいつまでもついてまわる。
いっそ理性など取り払ってしまえば、このままこの甘い波にのまれて
「んぅ、…えっ!ま、マルコ隊長!?」
どこまでも
「ナマエ、好きだよい」
溺れられるのだろうか。
君、が弱点
まさか俺がこいつに恋するなんて
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ありがとうございました