「ダイエットを、します」


なのでお酒もしばらく絶ちます。その一言に静まり返る甲板。そして数秒後の大爆笑。無理だろー。お前酒無かったら生きていけねーだろ。口々に言われる言葉にぶちっときて怒鳴る。


「男のアンタ達にはわからないわ!!」


時々降りる島で買った服達。あまりにたまにしか買わないから今まで気づかなかったけれど、服の整理をしていて気づいたサイズの変化。上がっていくサイズ。号数の変化。変わらない身長。


「女にとっては生きるか死ぬかの問題なのよ!」

「いつも船の上では生きるか死ぬかだろー」

「茶々を入れない!」

「そうかりかりすんなって」


酒か。酒が足りてないんだな。そう言ってグラスに注がれるラム酒。

アンタ人の話を聞いてなかったのか。そうか、そうなんだな赤髪の頭。


「シャンクスもダイエットするのよ!」

「うお、おれも!?」

「ただでさえ中年さしかかってるんだから気をつけないとルウみたいになっちゃうわよ!」


おかわりー。皿をコックに突き出すルウ。…いや、あれは無いだろ。…まぁ、そう、ね。いえ!でも油断は禁物よ!シャンクスだって最近お酒ばっかでお腹たるんできてるの知ってるのよ。いやいやなんで知ってるんだよ、酔って一緒に風呂でも入ったか?シャンクスさいてー。ほっぺたをひっぱってやる。


「いてててて」

「私はダイエットをするの。だからお酒は飲まないの。わかった?」




(わかったわかった。わかったから座って飲んで落ち着いて話そうぜ?)
(よし、アンタわかってないわ)


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