「俺は雲雀の何を見て来たのだろうな」
「僕が知るわけないよ」
「もっともっと、もっと抱き締めておけばよかった」
「馬鹿だね、いつも君は」
「雲雀、」
「僕も馬鹿だ」
「ひばり、」
「ねぇ了平」

僕らの居場所はここには無かった。それだけだよ。それだけ。
それでも僕は、あしたも君の隣に腰掛けて最高にしあわせな時間を過ごすんだろうね。疲れたらまた、肩を貸してくれたらいい。君の肩は、頭をあずけるのに丁度いい高さなんだ。知ってた?君の肩にもたれて目を瞑って、君のすべてに溶かされてゆくようなあの心地が、僕にとってのしあわせだった。それが僕らの在り方で、以上も以下も無かった。それだけ。だから今日でおしまい。おしまい。
さよなら。
胸が苦しくなるような台詞だけれど、君に言えてよかった。
あしたからまた、僕をよろしくね。










恋心からの卒業
m&h提出
20070227
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