「行くぞ、志摩。はよ起き」
「なんですか坊、どこ行かはるん」
「塾や塾」
「志摩さん寝癖」

あわわ、どうやら午後の授業は寝どおしだったらしい。
それにしても、気持ちいい午後やんなあ。坊も子猫さんもやさしく笑ってて、悪魔とか祓魔師とかそんないろいろが、夢か嘘かあって、頬つねりたくなる。

「なあ坊、腕引っ張ってって」
「アホぬかせ気色悪い」
「はいはい志摩さん、僕が引っ張ったりましょね」

坊がいて子猫さんもいて自分はふたりによう甘やかされて。このちいさな世界がだいすきだから、やっぱり守りたいなあって。まだまだなあんもできん俺やけど、いつもいつも、そう思うとるんよ。









title/蘇生

111213
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