こんな時間は、滅多にあるもんじゃない。買い出し組と、ただの観光組と、それと迷子。全員出払ったのを見計らって、新しいスイーツでも考えようと思ってたのに。

「なんだルフィ、行かなかったのか」
「ん、きょうは釣り」
「腹へらないか?」
「あれば食う」

んー。二人っきりか。
キッチンに向かいながら、デッキで釣りをする船長を想っては溜め息を吐く。恋する乙女かよ俺は。切なさたっぷりじゃねぇかまったく。かわいいもんなぁ、うちの船長は。そりゃもう、とびきり。

「お待たせいたしました、船長」
「うお、うまそう」
「つまらないものですが」










title/蘇生
拍手ログ(20110905)

111105
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -