「食べちゃいたい・・・」
「・・・冗談に聞こえないわね」


戦場に行くことになった。どんな流れて世界の命運がかかった場所に赴かないといけないことになったのかは扉間さんばっか見てたからわかんないけど。
あーあの鋭い目付き、イイ・・・!
木々の間を走り抜けながら、前も見ないで彼の端正な横顔を見つめる。

見つめられすぎて穴が空きそうなのか、ちらちらとあたしを気にする扉間さんもまたキュート!!!結婚したい。


「扉間さん扉間さん」
「・・・なんだ」
「彼女います?」
「・・・なんなのだお前は・・・まるで危機感がないな」
「あなたを落とそうと必死なもので」
「娘、自分の命がかかっている戦いなのだ。もっと気を引締めろ」
「うわ今のセリフ聞いた水月!?え、超かっこいい!心配してくださってる!?録音したかった!」
「ちょ、耳元で叫ぶなよ久遠!」
「ワシの話をまったく聞いてないなこの娘・・・!」


その憤った感じの顔も以下略。

眉間にしわを寄せた扉間さんは、あたしから距離を取った。あぁん離れてかないで。
すぐ隣を併走していたサスケを押しのけて(舌打ちされた)、扉間さんに近づく。
盛大に嫌そうな顔をされた。


「久遠と言ったか。活きがいい娘よの!」
「兄者、褒めてやるな。つけあがるだけよ」
「この短時間であたしのこと理解しきってる扉間さんほんとカッコイイ」
「素晴らしいほどに二代目様しか見てないわね」


大蛇丸様の呆れたような声が聞こえた。
そうですけどなにか。もうほんと扉間さん素敵すぎて吐きそう。

目をそらさずに、彼だけを見つめる。
これでも忍の端くれだから、少しくらい前を見てなくても走っていられるのだ。
はぁ、ほんと食べちゃいたい。


「・・・先ほどの質問だが」
「は!なんでしょう!」


初めて扉間さんから話しかけてくれた!
喜びで口元がにやけるのを止められない。
嬉々としてずいっと身を乗り出すと、扉間さんは平然と言った。


「彼女というか・・・ワシには妻という存在がいるぞ」


・・・ナンテコッタ!!!!!

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -