「・・・え?」
「あ!」


ペインから無事許可をもらえたらしく、あたしは喜びのあまりサソリさんに抱きついた。
もちろんすぐさま引っぺがされてしまったけどね!てへ☆
ちょっと悲しかったとか秘密!

アジト内を探検してると、さっき見合ったばっかりのデイダラと遭遇した。
いやん可愛いよ、マジで可愛い!
驚いたときに見開かれた青の瞳がたまらなくはぁはぁ・・・!


「おまっ、変態!なんでここにいんだ、うん!?」
「変態だなんて人聞きが悪いなぁもう!」
「リアルにはぁはぁしてんじゃねーか、鼻息荒いんだよ!」
「そーいえばさっきから息苦しかったような・・・」
「ここに変態がいる!うん!」


ずざざざ、と盛大な音をたてて、デイダラは10メートルくらい後ずさった。
ねぇ、その反応はあまりにもこう、ひどいよね?
泣いちゃうよあたし。


「ま、まさか旦那が負けたのか?」
「あたしがサソリさんに勝てるわけないでしょー」
「じゃ、じゃあなんでここにいんだよ、うん!」
「サソリさんがさ、あたしにホの字で―――・・・、」


後ろで感じた殺気に、とっさに口を噤む。やばい殺される。
ぎぎぎ、と引きつってるであろう笑顔を貼り付けながら振り返れば、案の定眉間にしわを寄せたサソリさんが毒入り注射を片手にたたずんでいた。

えーと、見逃してください。


「旦那!旦那がこの変態にホの字ってホントかよ!?」
「冗談でもそんなこと言うな、てめぇ殺すぞデイダラ」
「そこまで否定するのはあたしに失礼じゃないですか!?」


はいごめんなさい、できればその毒入り注射器をしまってくれたら非常に助かります。


「・・・ただの気まぐれだ、こいつは今日から暁の一員になる」
「え!?マジかよ、リーダーがそんなこと許したのかよ、うん?」
「ところがどっこい、許されちゃいました久遠ちゃんです、てへ☆」
「「てめぇもう黙っとけよ」」


・・・ダブルパーンチ!
あたしのガラスのハートが粉々に砕け散りました、どうしたらいいのでしょう?


「セロハンテープでくっつけとけば?」
「フォローありがとうデイダラくん」


あいにくですが、私物はなんにもありませんもので。

傀儡にしてやろうか?にやりと笑ったサソリさん鼻血ぶう!
かっこよすぎてめまいがします、そんな痛い子を見るような目で見ないでください。


「まぁ、とゆーわけでよろしくね!デイダラちゃん!」
「とてつもなくよろしくしたくねぇな、うん」
「まぁまぁそんな固いこと言わないで、さっ!」


肩をバンバン叩けば、触るな変態ってマジ顔で言われた。
涙出そうです。

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