目が覚めたとき、あたしは真っ逆さまに落ちている最中だった。

・・・いや待って、おかしいよね!?
おかしくない!?
これなんのムチャぶり!?

とりあえず、


「スカートめくれるぅぅぅう!」


間違えた今はそんな心配じゃなくして、命の心配をしなきゃだよね?
ええとどうしよう、あたし死んじゃうのかな、いや死んだのか?あああダメだ混乱してきた!


「んのぉぉぉお!」


意味不明な悲鳴をあげるのが、今のあたしに出来る精一杯なんです、バカだなんて言わないで。
バカですとも!

ああ、地面が近づいてくるよ。
地面とご挨拶しちゃうよ。
たぶんきっと絶対目の前は真っ赤に染まるよね、あたしの血でさ。
ねぇ、2回死ぬなんてごめんだよ誰か助けてよう・・・!
そろそろお目々に涙たまってきたよ?


「・・・ん?」


地面が近づくにつれて、ふたつの人影が認識できた。
黄色の頭をした人とハゲた頭の人が
よし受け止めてもらおう!


「たすけっぐぼぉぉ!」


下を向いて叫ぼうとしたら空気が口のなかに入ってきてうまくしゃべれない、オワタ!

いや死にたくないい!
いや死んだの?
とりあえず死にたくないからごめんなさい、無断で落ちますごめんなさい黄色のお方!
あなたの背中、借りまーすっ!


ドスン!


「うぐぇえっ!」
「あ、死んでないよかった」


カエルがつぶれたような声を出して、黄色のお方は地面とご挨拶。
あなた優秀。
なにも知らされないままひとりの命を救ったよ!


「なっ・・・!?お前、いったいどこから・・・!?」


空からです!
なんて言って通用するわけ・・・、


「てめぇっ、追い忍か!?うん!?」


するわけ・・・、


「え、え、」
「・・・なんだ、その格好。丸腰じゃねえか、上等だ」
「オイラたちをなめてかかると、痛い目見るぜ。うん」


ほっぺをつねる。
いだだだだだだだだ!

・・・夢じゃ、ない・・・?


「神様ありがとぉぉぉぉお!」
「「・・・は?」」


トリップ最高れす!

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