「海いいいいい!!」
「お前はいちいちうるせーんだよ」


サソリさんに軽く頭を叩かれた。
叩かれたところが熱を持ってるよ、ねえ、サソリさん!あたし興奮しちゃいそうでふ!!


「もうしてるじゃねぇか、うん」
「え・・・読心術・・・!?」
「全部声に出てんだよ!」


今度はデイダラから全力のゲンコツをくらった。
うー、頭がじんじんする・・・!

だいじょうぶか?と苦笑する長門の胸に飛び込む。
ほんと、もう、最近みんなのあたしへの扱い酷いよね?ね?


「しおのにおいがするな」


風になびく髪の毛(今は前世より短いけど)を軽く抑えながら、イタチが遠くを見ている。
そうだねぇと相槌を打ちながら、あたしはさっそくリュックから作ってきたおにぎりを取り出した。

もう食べるのかよ、と呆れ顔のサソリさん。
だって、たくさん歩いたらおなかすいちゃったんですもん!

口をめいっぱい開けてかぶりつく。
自分で作ったそれは形は少し歪だけど、とても美味しく感じた。


「サソリさんたち食べないんですか?」
「・・・・まあ、食うか」
「食べましょうよ!きっとみんなで食べた方がおいしいもん」
「久遠、口に米がついてる」


優しく笑って米粒を取ってくれる長門。天使。それをそのまま自分で食べてくれたら・・・!
妄想に反して長門はご丁寧に取った米粒をゴミ箱まで持って行った。・・・少し悲しかった。

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