長門と小南って、夫婦みたい!

久遠は指を組みながら言った。小南はそう?と妖艶に笑って、長門は唖然とした顔をする。
まだ六歳なのに(見た目は)色っぽい顔を作れる小南は、さすがだと思う嫁に来い。


「オレと、小南が・・・夫婦?」
「うんっ!いっつもちかくにいるし、つかずはなれずってこのこと言うんだよねぇすてきあたしもサソリさんとそんな風に・・・や、イタチでもいいデイダラも捨てがたい」


もういっそ三人で結婚したいなぁ、とどこか別の国に旅立ってしまった久遠の頬を掴んで引き戻し、長門はどこか焦ったようにちがう!と叫んだ。
目の前で叫ばれた久遠は少し目を丸くして、不思議そうに小南を見る。
小南は笑って首を横に振った。


「ちが、ちがうぞ久遠、小南はそんなのじゃなくて、」
「ふふ、なにあせってるの、長門」
「おまえもべんかいしろ小南、オレとおまえはそんなのじゃないだろう・・・!」
「しってるよ、小南は弥彦でしょ?」


久遠の肩を掴んでいた長門が振り返り、小南を見る。
小南は顔を赤くして、少し悲しそうに笑った。

己の肩を掴んでいた長門の手を取り、自分の腹部に撒きつけながら、久遠は楽しそうに笑う。


「だったら長門なかまはずれだねー」
「・・・それを言うな」
「でも長門もかけがえのないなかまだったわ」
「あわれみの目を向けるな小南。オレはおまえらをおうえんしていたんだぞ」
「長門ふてないでかわいいからいいけどっ!そんなしんぱいしなくても、あたしがおむこさんにもらってあげるよ!」


飛びつく勢いで長門に抱きつき、体勢が崩れた長門は耐え切れず床に背中から転がった。
顔は真っ赤だ。小南が柔らかい微笑みを浮かべる。


「ば、か!あぶないだろう・・・!」
「きゃー長門がおこったー」


あはは、と楽しそうに笑う久遠と、怒りながらもいとおしそうに目を細める長門。
ここにはいない存在を目の奥に浮かべながら、小南も目を細めた。

敵は多いけれど、・・・願わくば、久遠の隣を勝ち取る者が長門であってくれますように。

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