「ねーねー宮地」
「なんだよ」
「ちょーっと暑いかな。あぐらかいた上に座って後ろから抱きしめてくれるっていうのはあたしの一番好きな時間なんだけどさ、ほら、夏だし」
「クーラーついてっだろが、文句言うな殺すぞ」
「やん物騒な。でもちょっと、気持ち暑くない」
「暑くねーよ。お前デブだからじゃねーのか?」
「あ、ふざけてる。女の子にデブなんて宮地それはふざけてるよ」
「いや真面目に。重くなったぞお前」
「やーめーて。じゃあ今すぐ降ろして」
「うるせぇ黙って抱きしめられとけ。轢くぞ」
「なにそれー言葉乱暴なくせにきゅんとするじゃないか」
「勝手にしとけばーか」
「わっ、耳元で喋らないでよくすぐったいな」
「ふっ」
「うぎゃっ」
「もうちょっと女らしい声出せねーのかよ」
「だから耳に息を吹きかかけないでって言ってるじゃん!もー降ろしてよぐえっ」
「いやだ」
「くるしーよ宮地くるしーって!」
「黙って今はオレだけ感じとけこのアホ。潰すぞ」
「わーお怖い。宮地好きだよ」
「はいはいオレも」
バカップル。