いくら繋ぎ止めていたくても、
いくらあなたを求めても、
いつかはきっと、いや絶対に別れがきてしまうもの。

その最後の一秒まで、我愛羅といたい。

そんな思いもあった。

結婚という言葉は、それを叶えさせてくれる気がした。

もう、我愛羅を失いたくない。

ただそれだけ。


「・・・結婚、か」

ただ、それ、だけ・・・

ベッドにふたり腰かけながらぼんやりと過ごしていたある日の夜。

お互い思い出していたのは、あの日のことのようで。

びっくりして、声を漏らした我愛羅を見てしまった。

我愛羅は前を向いたままだ。

「我愛羅・・・?」
「それも、いいかもしれないな」
「うそ、」

その言葉があまりにも嬉しすぎて、わたしは思わず我愛羅に抱きついた。

「考えてくれてたの」
「・・・少しな。だがまだ早すぎる」
「分かってる、それでも嬉しかったから」


久遠、と名前を呼ばれ顔を上げれば、視界いっぱいに我愛羅が映っていて。

わたしは迷わず目を閉じた。

何秒か唇を重ねているうちに、腰と頬に手が回されて、何回も。

何回も、何回も角度を変えて重なり合わせる。

「・・・ん、我愛、羅、」
「・・・、」

そのままゆっくりとベッドに倒れて、指を絡めあった。

こうして世界が回っている間、ずっと我愛羅といたい。

わたしの世界が終わる、そのときまで。


それでも世界は回帰する
(わたしは最高に幸せです)
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