大きな爆発が起きた。
我愛羅が、
わたしの生きる意味である彼が、力尽きたようにうなだれて。
青い瞳の、金髪の男の子に、
連れていかれた。
世界が、終わった。
ねぇなんで。
なんで、なんで。
なんでいつも、世界はわたしの生きる意味を無くしてしまうの。
ねぇなんで。
なんで、涙が出ないの。
わたしは、ダレ?
"久遠"
「っ!!」
"俺は我愛羅。我を愛する修羅だ"
"・・・だから手をとった"
"するな"
"嫌なら嫌と言っている"
"俺がいるだろう"
"傍にいてくれ"
「・・・、我愛羅」
ぽたり。
頬をつたって流れた雫が、左の手首に落ちた。
失いたくない。
支えると決めた。
傍にいたいと願った。
わたしは、我愛羅を、
「っ久遠!」
「テ、マリ・・・?」
部屋のドアをノックなしに開けて入り、テマリはわたしの手を取った。
「久遠、走るぞ」
どこに、とは言わなかった。
それでも分かった。
「・・・うん」
「心配するな、おぶってやる」
「ありがとう」
泣いてる場合じゃない。
我愛羅はもっと、もっと泣きたいくらい恐い思いをしてるに違いない。
傍にいると決めた。
たとえそれが生きていないあなたでも、わたしは最後まで傍にいる。
だからどうか、生きていて。
始まりも終わりも同じこと
(始まりもあなた、終わりもあなた)