間違いだなんて、思いたくなかった。
だが、頭の中のどこかできっと分かっていたはずだ。
「すまない・・・」
テマリとカンクロウは驚いたように顔を合わせ、照れ臭そうに頷いた。
いつか・・・俺にも・・・
・・・いや。
もう、俺にもひとり・・・
「早く帰ろう、我愛羅」
「久遠が待ってるんじゃん?」
・・・久遠。
お前がくれたぬくもりを、今やっと実感できた。
お前はまだ、冷たい深海にいるのだろうか。
そうならば、必ず救い出して、抱きしめて、温めて、
今度は、他者の血や自身の血で朱く染まらないように。
俺が傍にいる。
わたしがみつけてあげる
(まだ、待ってくれているか?)