「久遠、トランプしよう」


表情にこそ出さまいとしてるけど、瞳がとてもキラキラしてる長門の誘いを断るわけにはいかないでしょう。やべーよわくてかしてるよ長門可愛いいいい・・・!


「もっちろん!」


頷けば、今度は嬉しげな表情を隠すことなく笑った。はぅん天使!


「じゃあ、くばってくれ」
「え」
「どうした?」
「ふたりでやるの?」


ふたりだなんて、やれる種目が限られてくるよ。
そう言えば、長門は目を丸くしてそうなのか?と首を傾げた。
うん、長門ってマジで天使の生まれ変わりだと思う。


「そうだよ。四人くらいがちょうどいいからあとふたり呼ぼ」
「そうなのか。じゃあ・・・小南!」


あ、やっぱそうくるか。
なんだかんだ一緒にいる癖が抜けない長門は、迷うことなく小南を呼んだ。

あたしは誰にしようかな。
長門、小南とくれば・・・やっぱり・・・


「オビ、」
「なんだ」
「わぁすごい早い登場!」
「トランプか。いいぞやってやる」


この人目が輝いてるよ、キラキラしてるよ・・・!

わくてかしてるオビトに促されながら、とりあえずトランプを配る。

で、なにをするんだ?とわくてか全開な長門とオビトが意気込んだ。


「なにする?小南」
「そうね。・・・ババぬき?」
「ババぬきとは、どんなルールだ?」


首を傾げる長門。
てゆーかそこからかい!
でも可愛いから許すけど。


「ジョーカーが最後までのこっちゃった人が負けるんだよ」
「なに?じゃあオレはもう負けたのか?」


それは自分ジョーカー持ってますよ宣言ですか?オビトさん。

マヌケすぎるオビトに小南と顔を見合わせてため息をつく。
ババ抜きは却下になった。


「じゃあ・・・大富豪はどう?」
「「だいふごー?」」


またもや首を傾げる長門とオビト。

うん却下だね!


「七ならべ」
「七は四枚しかないぞ?」


却下。


「・・・、じゃあもうしんけいすいじゃくでいいじゃない」
「・・・そうだね。くばった意味ないけどそうしよう」


しんけいがすいじゃくしたらダメだろうと真面目な顔でほざくオビトはスルーして、トランプを床に適当にならべる。

簡単にルールを説明すれば、オビトも長門も楽しそうに少しだけ口角をあげた。


「じゃーんけーん、」


***


今さら、今さら気づいたって遅いんだけど。


「久遠、弱すぎないか?」
「うるさい!」


忍だった三人の記憶力はそりゃもうすごい。
あたしなんかが敵うはずなくて、惜しいどころか大差で負けた。

ちなみに一位だったオビトにドヤ顔されてムカついた。


でも、

「久遠」
「なに?長門」
「また、やろう」


楽しそうだったから、まぁ、いいか。

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