位置は飛段の股の間、お決まりの体制のままふたりでテレビに食いついていた。
隣にいるデイダラもまた然り。

口が半開きになってるデイダラ萌え。


「うわっ、気になるとこでおわりやがって!うぜぇ!」
「気にくわねぇな、うん」
「そーゆうもんだよなんでも焦らすんだからさテレビって」


腹いせに顎で頭をぐりぐりしてくる飛段の脇腹にチョップをいれながら、あたしは身じろぎしてデイダラにくっついた。

デイダラも随分慣れたのか、顔を赤くしたり青くしたりしてたあの頃とは違って抵抗もなにもない。
抵抗するデイダラもそれはそれできゅーとだったから全然いいのにね!慣れってこわいね!

転生時から一年と半年。
あたし達は、五歳になった。


「チャンネルー、チャンネルねぇのかよ」


デイダラがあたしに抱きつかれたまま首だけ動かして辺りを見渡す。
肩で切り揃えられた髪の毛が頬に当たってくすぐったかった。そしてシャンプーのいい匂いがしたぐへへ。


「あー・・・あんなとこに」


あんなとこ。飛段の視線の先には、ちょうど手が届かないくらいの位置にあるチャンネル。

いや歩けばすぐじゃん。スタンドアップ飛段!


「だりぃ」
「ええ」


一喝されてしまった。

テレビには政治についての討論をする番組が映し出されてる。
こんなの見たってつまんないじゃん変えようよ、とは思うけど三人とも動くのは億劫で。


「デイダラ取れよ」
「お前のが近ぇだろうが、うん」
「そーだよ飛段取ってよ」
「だからだりーんだって」
「おいもうちょいでア○パンマン始まんだろーが!」
「それはたいへんだ飛段はやくチャンネル!」


飛段が渋々床に這いつくばり、目一杯腕を伸ばしてチャンネルをとる。


「っぐぁー、体のびた体」
「あっそ。・・・ん?おいア○パンマンってチャンネルどれだ?」
「ええ?たしか・・・、あ、ちがった」
「オイオイ始まっちゃうだろーがよぉ。今回はオレのすきなカ○ーパンマン出んだろ?」
「うっせぇなカ○ーパンマンよかバ○キンマンだろ、うん」
「デイダラそれ悪役」
「はぁ?・・・まぁたしかにお前とバ○キンマン似てっからなぁ!ゲハッ」
「それはいやだぞ、うん!」


結局チャンネル変えまくって、やっとア○パンマンにこぎつけたときにはオープニングが終わっていた。

ちなみにあたしはド○ンちゃんが好きだ。

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