「お前、自分が何言ってるかわかってんのか!うん!」


デイダラの怒鳴り声がアジト内に響いた。


「わかってるよ!」


珍しく反抗するあたしに、若干怖じ気づいたけどすぐに持ち直したデイダラは、ダメだと一言言って睨み付けてきた。
こればかりは譲れない、あたしも睨み返す。

リビングで言い合うあたし達のやり取りをソファーで傍観していたサソリさんは、くだらねぇと呟いて立ち上がった。


「いつまで言い合ってんだガキが」
「だってコイツがっ・・・!」


ズビッ、と指を差してきたデイダラを、負けじと睨む。
今回は、今回だけは、なんと言われてもついていくつもりなんだから。
そんな鋭い目付きできゅんきゅんさせようったって無駄なんだから!


「・・・オレのヒルコに入っときゃいーだろ」
「なっ・・・旦那!」
「っさすがサソリさん!話がわかりますね!」
「だ、ダメだますますダメだ、うん!」
「デイダラてめぇ、オレがしくじるなんて思っちゃいねぇだろうなぁ?オレを誰だと思ってやがる」


赤砂のサソリさんです!

デイダラを見ると、悔しそうに唇を噛んでいた。
そんな姿も可愛いよデイダラちゃん・・・!


「デイダラちゃん、心配してくれてありがと!」
「・・・っ別に心配なんか、」


俯きながらあたしの服を握るデイダラあたしを殺す気か?きゅん死にさせる気かそうなんだね?
かわ、かわいすぎるからああ!

デイダラの可愛さに悶えてると、後ろから腕を引っ張られた。
いきなりの出来事に驚いたあたしは、マヌケな声を発しながら後方に倒れる。
一気に視界が暗くなって、なんだか狭い所に入った。近くでサソリさんの息づかいが聞こえる。

ヒルコの中だ。

狭いから密着する体に、あたしの心臓は変に高なった。
うおお、バクバクいってるよ。


「旦那!変なことすんじゃねーぞ、うん!」
「あ?するわけねぇだろが」
「ひゃわ、」


サソリさんの低温ボイスが耳のすぐ近くでする。
そのことに驚いたあたしは、変な声を出してしまった。恥ずかしいなんだひゃわ、って今なら恥ずかしくて死ねる。

ヒルコの外でデイダラがなにしたんだと怒鳴ってる。


「・・・なに緊張してんだよバカが」
「しっ、仕方ないじゃないですか、ちっ近いし!」
「いちいち騒ぐなよ、デイダラのバカがうるせぇ」
「わかりました。それよりサソリさんいい匂いします」
「今すぐ黙れ」


こんな日常を守りたいから、あたしは―――

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