※猥談





お と こ の こ




悠太はモテる。それは男女問わず、年齢も問わず。通行人から幼馴染まで幅広くモテる。しかも本人は無自覚な上、平等に優しくしたりして、誘われたらまず断らない。今日だって春が「僕の家で勉強教えて下さい!」なんて言って悠太を誘ったから、2人きりで楽しませるもんかって俺も一緒についてきた。更にはオマケで千鶴と要、プラス、春の弟、エロ助こと冬樹も一緒。ちょっとがっかりした雰囲気の春を横目に俺達は悠太を囲んで勉強会をしていた。


「ねえ、悠太……これ、なんて読むの?」

「……え、ぼっき?」

「あー、ゆうたん、ゆうたん、こっちは!?」

「……こうがん?」

「じゃあ…これ」

「お前等はアホか!!」

「「った〜……」」


俺も千鶴もただ悠太に感じの読み方を教えてもらっていただけなのに、いきなりバシっと叩かれるなんて理不尽だ。だけど、そんな様子に小さく溜息を零した悠太は少しだけ呆れた顔をしつつも、俺と千鶴の頭をそっと撫でて癒してくれた。悠太は本当に優しい。俺も千鶴もそんな悠太に甘えてぎゅーっと力一杯抱き着いた。


「ちょっと、二人とも、苦しいです…」

「あー、もう、かなめっちが悪魔なら、マジゆうたん天使だわ!!」

「俺、一生悠太の弟(彼氏)でいるー!」

「それは、まあ、ありがとございます…」

「つーか、ちっこいのと弟はさっきから悠太さんにべったりし過ぎじゃね?」

「お、冬樹たまには良いこというな」

「そうですよ、ちゃんと勉強しましょうよ二人とも!」


俺と悠太と、後おまけで千鶴と。ちょっとラブラブな時間を過ごしていたのにエロ助の一言によってぶち壊された。俺は知ってるんですよ、冬樹くんがさっきからうちのお兄ちゃんの卑猥な発言にムラムラしてる事。


「…じゃあ、皆で保険体育のお勉強なんてどうですか?」

「え?保険体育って…わざわざ勉強するような事ないですよね…」

「ああー!はいはい!俺やりたい、保険体育!!ねえ、悠太さん教えて?」

「え、俺?」


俺の言葉の意味を汲み取った冬樹の発言で皆が一斉に悠太を見る。この状況を理解していないのはもう、悠太だけだ。普段は鈍い春でさえ、俺の言った事を理解して、顔をほんのり赤く染めてる。


「ねえ、悠太先生、子供ってどうやって作るんですか?」

「……え、それは…、男の人と女の人がそういう事したらできるんじゃないんですか?」

「そう言う事ってなんなの、ゆうたん先生?」

「……、事」

「え?聞こえない」

「えっ…な、事…」

「もっと大きい声で言ってよ悠太ー」

「………エッチな事!です…」


小声で必死に俺達の質問に答えていた悠太だったけど、最後の最後で顔を真っ赤にさせて叫んだ。さっき散々勃起とか睾丸とか言ってたくせに、ここにきてその可愛い反応は反則というやつだ。口元を袖の裾で隠して俯いたりして、俺達下半身疼いちゃいますよ?中学生のエロ助くんなんて絶対にトイレ直行でしょ…って、あれ?なんか一番余裕そうなんだけど…。


「じゃあさ、男と男だったらどうなんだよ?」

「え……」

「ねえ、悠太先生、男同士だとそのエッチな事で子供とかできんの?」

「ちょっと…冬樹…」


中学生だからと甘く見ていた。気がつけば余裕そうな表情のまま悠太に押し迫ってる。むしろ、一番ヤバそうなの要だ。さっきから悠太の発言から顔を赤くしたまま何も言えなくなってい。本当こういう時何もできないとか、これだからガリ勉はと言われるんだ。このままじゃ中坊の好き勝手にされてしまいそうだ。冬樹の手が悠太の方に伸びて赤く染まったその頬を緩く撫でていた。


「…こ、こら冬樹!!ゆ、悠太くんの事をそんな厭らしい手つきで触っちゃだめでしょ!」

「は?春にいはうっせーよ。そういう春にいだって悠太さん見て興奮してんだろ?もう、ちんこ勃ってんじゃねーの?」

「…なっ…」


男を見せた春も冬樹の卑猥な発言にオーバーヒートしてしまった。こうなったら俺が悠太を奪い返すしかない。


「悠太さん、教えてよ。子供の作り方…」

「いや…だから、冬樹…男同士じゃ…できないから…」

「じゃあ、試してみようぜ?」

「…そ、それはちょっと」

「いいじゃん、別に減るもんじゃないし」

「減るよ、俺の悠太の処女がなくなる。だから、ダメだよ、冬樹くん」

「あー!祐希さん、何横から割って入っていきなり抱き締めちゃってるんですか!?」


それは、君が悠太を押し倒そうとしたからでしょ。と心の中で返答。後から悠太を包むように抱き締めれば、少しだけ振り返ってきた悠太と視線が絡んだ。「ありがと」なんて小さな声で御礼を言われたけど、助けたわけじゃない。むしろ…、むくれてしまった冬樹の目の前で、悠太の服をがばっと持ち上げて胸を晒す。


「ゆ、祐希!?」

「うわーっ…」

「「「!?」」」

「はーい、皆さん注目」

「ちょっと、祐希やめてよ…」

「えー、まず悠太くんとエッチをするにはこの胸の可愛い飾りを…」

「あんっ」

「指で弄ってあげます」

「やぁっ…祐、希ぃ…あぁっ…」


乳首を摘んだり捏ねたりすれば、抵抗しようとしていた手の力は抜けて、えっろーい悠太の声が部屋の中に響いた。乳首を弄るのは助手の千鶴くんに任せて、俺はそのまま悠太の下半身へと手を伸ばす。僅かに性器が硬くなっている。どうやら反応しているご様子。


「あっ…だ、めっ…ゆうき!やめてっ…」

「そんな事言って、皆の前で弄られるの好きな癖に」

「すきじゃ、ない!」

「悠太さん、えろい…」

「ゆうたんのその顔生殺しだわ…」

「はーい、じゃあ次は下脱がしまー…


バシッ、バシッ、バシッ!


「「「ッー……!!!」」」

「お前等いい加減にしろ!!悠太が嫌がってんじゃねえか!」

「か、かなめ…」

「っ…お、お前も何好き勝手されてんだよ…」

「ほんと、ですね、気を付けます…」

「あ、ああ…」


何、この要持ち上げる為だけに作られたような展開。悠太の身体を弄っていた俺と千鶴と冬樹は要の鉄拳をくらって頭を抑えるしかできない。春にいたっては未だにノックアウトされたまま。そんな俺達と置いて、お互いに頬を染めた悠太と要こと色眼鏡が会話を弾ませている。


「あの、さ…要…」

「あ?」

「今から、要の家で勉強し直さない?」

「…お、おう。そうだな、行くか、こいつらとじゃあ勉強にならねえしな」

「うん」

「え、あ、ちょっと悠太!?」

「……じゃ」


バタン、と閉まった部屋のドア。悠太の呆れた視線を最後に取り残された俺達。放心状態の春と、痛みに悶える俺と千鶴……


「あれ、冬樹は!?」

「っ……、アイツなら、さっきゆうたん達と出てったじゃん、くっそー、要っちいいとこ持っていきやがって!!」


いや、一番美味しい所を持っていったのは冬樹だろう。叩かれておきながらいち早く復活をして、ちゃっかり悠太に付いていった。恐るべし今時の中学生。やっぱり悠太の処女が心配だか。とりあえずこの痛みが収まったら後で要の家に乗り込もう。そして誰かに悠太の処女が奪われる前にもう一度リベンジしよう。





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フロイライン様へ捧げます。
1周年のおめでとうございます!

*総受け。
*ちょっと裏表現有り。

というリクでしたので、猥談?をする5人組+冬樹とさせて頂きました。
最近冬になって所為か冬悠なんていう年下攻めにも少し魅力を感じてしまい、勝手に登場させてしまいました。
少しギャグのりな感じですが、こんなお話でも受け取って頂けたら幸いです。

リクエストを頂いてから結構なお時間とってしまって申し訳有りませんでした;;
フロイライン様のサイト一周年、本当におめでたい事だと思います。
ほぼ毎日のように祐悠を始めとするたくさんの悠太受け小説を書き続けられた事、本当に尊敬しています!!
これからも素敵な作品をたくさん、たくさん書いて下さい!

拙い文ではありますが、お祝いの意を込めて捧げさせて頂きます。

フロイライン様の素敵なサイト【 Sleep sky




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