短編途中4(ノンケイケメン×平凡)
妄想ネタ2のクリスマスの話。途中で飽きた。



町はイルミネーションで飾られ、クリスマスツリーやサンタの人形とあと2週間に迫るクリスマスに向けて町が華やかになるなか
ファーストフード店で『ポテトは時間を置いた柔らかい状態が美味いか、出来立てのカリカリ状態が美味いか』で真剣に揉める俺と秀行にはクリスマスという恋人達のイベントは到底無縁だった

俺は自分で言うのも悲しいが平凡顔だし居なくても『あぁ、やっぱり』程度だが
隣で『ふにゃふにゃポテトの美味しさを優里はわかってない!』とふにゃポテの良さを熱弁している秀行は俺と違いイケメンで
ほんの数日前までは彼女持ちだったのだが『我が儘過ぎてめんどくさくなって別れた』と別れ報告をされたのはまだ記憶に新しい
あと2週間で恋人達のビッグイベントだったのだし、別れるならクリスマス後にすれば良かったのにと俺は思っているんだが秀行は
『好きでもない女とクリスマスを一緒に過ごすより、俺は優里とか友達とワイワイする方が楽しいから良いんだよ。』と俺の頭を撫でながら笑って言われたときはカッコ良すぎて同じ男だとしても思わず惚れるかと思う程だった
けれどいざ友達に『クリスマスパーティーしようぜ』と呼び掛けると恋人持ちは『恋人と過ごすから無理だ』と言い、
恋人が居ないやつも『クリスマスはフルでバイト入れたから無理だ。ごめん』と断られ
結局俺と秀行しかクリスマスは空いていなかった。
「今はふにゃポテとカリポテのどっちが美味いかの話は置いといて、クリスマスどーするよ?」
「俺はふにゃポテしか認めないからな!」
「はいはいわかったからクリスマスどーすんの?」
やっと熱弁を止め『クリスマスかぁ…』と呟きながら顎に手をやり考え込む秀行は本当に絵になるなぁとしみじみ思う
「俺等しか空いてないんだろ?二人だけでパーティーなんてしても盛り上がらないけど、クリスマスなんだしなにかしらはしたいよなぁ」
確かに二人きりのパーティーは盛り上がらないがきっと来年の今頃は受験戦争真っ只中でクリスマスを楽しむ余裕なんてないだろうし、今年は来年遊べないぶんパーッと何かをしたい
「…あっ!」
突然声をあげた秀行を見ると何故かニコニコしていた
「ん?なんか良い案でも思い付いたの?」
「おお。…なぁ優里、クリスマスに恋人ごっこしねぇ?」
……はっ?
秀行の言ってる意味が直ぐには理解出来ず少し間をあけてから
ようやく意味を理解することが出来たが、ビックリしすぎて驚きの言葉すら声には出なかった
そんな俺とは反面に秀行は『いやぁ、楽しいクリスマスになりそうだ』と爽やかに笑っているがコイツは意味をわかって言ってるのか疑問で仕方ない
「秀行くん?言ってる意味わかってるかい?
クリスマスに男が二人で恋人ごっこなんてただのホモップルなだけだよ?」
「えー。どうせ俺と優里の二人しか集まらないんだし、男が二人きりでクリスマスを過ごす時点で恋人ごっこじゃないにしてもどっちにしろ周りから見たらホモップルだよ?
だからクリスマス楽しむためにも恋人ごっこやろうよ」
『クリスマスに男二人きりで遊ぶだけでホモップルに思われるなら
世界に何千人ホモップルに勘違いされてる友達同士がいるんだよ
普通はクリスマスに男が二人きりでいてもホモップルには思われねぇよ』
そう思いながらも俺は口に出すのをやめた。
俺は産まれて此の方今まで一度も恋人は居たことはなく、ましてや恋人同士のクリスマスというのは漫画やテレビでしか見たことがない。
だからというのもあるだろう。クリスマスに恋人ごっこなんてクソ面白そうじゃないか…
最初は秀行のふにゃポテのこだわり以外にはまれに見ぬバカ発言にビックリしたが、よくよく考えればただの『ごっこ』遊びなんだしホモップルに見えようが見えまいがどうでもいいじゃないか。
それにあんなに面白そうなもの楽しんだもん勝ちだろ?
「どっちにしろホモップルに思われるならしょうがないな。恋人ごっこやるか」
「ノリ良いねぇ〜、さすが優里くん。
でも優里は彼氏役より彼女役のがシックリくるから強制的に優里が彼女役な。」
勝手に俺が彼女役に決められてしまったが特に不満はなく受け入れた。
秀行が彼女役なんて、イケメンな秀行には似合わないこと此の上無い。
なら俺がするしかないし、秀行に『クリスマスは歴代の彼女以上に甘やかして愛してやる』と言われちゃ
イケメンの彼女への甘やかし方や愛し方を今後俺に彼女が出来た時の為にも知っておきたい。
だから別に『クリスマスは歴代の彼女以上に甘やかして愛してやる』なんて言われて胸の高鳴りや顔の火照りが治まらないんじゃない
楽しみでドキドキが止まらないだけ……なんだよな?






あれから1週間経ち、クリスマスまでも丁度あと1週間という今日
俺は最近出来たばかりのショッピングモールに友達(彼女持ち)と来た
そう、彼女持ちの友達とクリスマスまであと1週間という日にショッピングモールに来た
……クリスマスプレゼントを買うために。
「ゆうりぃ〜、彼女へのプレゼント何が良いと思う?」
「いや、俺に聞かれてもわからないから。」
まぁ、とりあえず雑貨屋に行くか?という俺の発言で


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bkm
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