短編途中1(妖怪×人間)
途中で飽きた。



ランと初めてあったのは僕が家の裏山で迷子になったときだった。

あのときはまだ僕も小学校の低学年であまり一人で行動することがなかったからか
家に帰る途中で1本間違った道に入ってしまい
僕はあっという間に迷子になってしまった。
来た道を戻っていけばいいのだが、その時の僕は世界に一人ぼっちになってしまった気分でそんなことを考える余裕もなくひたすら誰かに気付いてもらえるよう泣き続けた。


どれだけの時間泣いていたかわからないが気がつくと空は赤くなり『自分は此所で一人ぼっちで死ぬんだ』と死ぬことの覚悟を決め、目をつぶって寝転がっていると
後ろからカサカサと茂みの揺るれる音がして振りかええると白髪で目の赤い青年とがっちり目があった。
「……ひ、ひとぉおおぉぉ」
寝転がっていた身体を瞬時に起こし青年に向かって走った勢いのまま青年に抱き着いた。
「うえぇぇえぇん」
青年は泣いてる僕の頭と背中をポンポンと優しく撫でてくれ余計に涙が溢れ出てきた。

近くして泣き止んだ僕に
「……泣き止んだ?」と聞きながらゆっくり離れさせようとする青年に、頑として僕は青年から腕を離さず
上目遣いで青年を見つめた。
「…帰り道が…わからない。」
呆れた顔をした青年は再び僕を離れさせ、今度は大人しく従って離れると青年は僕の手を掴んだ
「途中まで送るから」
優しい手に包まれながら歩いていくと、数分でいつも使っている道に出てた。
僕は青年から手を離し『ありがとう。ばいばいまたね』と言い去った。
その数日後、僕は青年にお礼を言いたくて裏山に行くと直ぐに青年と会えた。
そしてそのときに青年の名前と人間じゃないということを教えられた。


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bkm
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