ナルシストの恋
リクエスト



(ナルシストイケメンに勘違いでグイグイ迫られる平凡)

あれはそう…。学年のアイドルである由香里ちゃんに俺がフラれ覚悟でラブレターを下駄箱に入れた日、指定した場所にやってきたのは由香里ちゃんではなく、学年でも有名なイケメンだがナルシストである野口だった。
俺はどうやら由香里ちゃんの下駄箱と野口の下駄箱を間違えてラブレターを入れてしまったようで、ラブレターを読んだ野口は俺が野口の事を好きだと勘違いした。
俺は『別に俺はお前が好きなんじゃなくて由香里ちゃんの下駄箱とお前の下駄箱を間違えたんだ』といくら誤解だと言っても『大丈夫。僕の美しさは男まで魅了してしまうからな。恥ずべきことではない』とわけのわからない事を返されただけだった。
それから何故か俺は好きでもない野口に追い回される毎日だ。


(平凡に恋する乙女ナルシスト)

美しく完璧な僕が恋したのは何処にでも居そうな平凡野郎だった。
キッカケは単純明快。加藤くんは僕を褒めてくれた。
僕は神に愛され生まれてきた、言わば神の子。そんな僕は容姿から勉強に、運動にと何もかもが完璧だ。
そんな僕を嫉妬し妬む者や、僕の美しさに魅力される者などたくさんの者がいる。
そんな中加藤くんは『飛鳥くんはすごいね。人一倍努力をしてるのにその姿を誰にも見せないなんて。とってもカッコいいよ』と外側の僕だけを見るんじゃなく 、僕が必死に隠していた事に気付き、その上その事をカッコいいと褒めてくれた。
加藤くんは平凡でも普通でも僕よりもカッコいいと思う。加藤くんはまるで王子様のようだ。


(ナルシストに暴言吐きまくる平凡)

「やぁやぁ平田くん。今日も君は平凡だね」
「…なんだよナルシスト。俺の名前を呼ぶんじゃねぇ。お前が俺の名前を呼ぶたびに俺の名前が汚れていくだろ」
「苗字じゃなくて名前を呼んでくれって?そーだね。僕と君との関係だもんね」
「耳腐ってんじゃねぇのか?人の言語も喋れねぇのかよクズ。頭の中干からびてんだろ」
「今日もいい天気だねー。僕のようにお日様も輝いてるよ」
「死ね」
「あぁ。僕も愛してるよ」
照れ屋な君の言葉は僕がしっかり裏を読み取り伝わってるよ。
だけど照れ屋すぎるのも困りものだな。


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bkm
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