不良×平凡2
いつのまにか俺は地域最強の不良になっていた。
別に好きでなった訳じゃないが、ただ売られたケンカに相手をしていたら、いつの間にか頂点まで行き着いていたってだけの話。

こんな不良だか一丁前に初恋をしている。同じクラスの原野に…。

最初は近い席だった時に『コイツって絵に書いたような平凡だなぁ』っと思い、観察し始めたのがキッカケで、いつしか俺は原野の行動一つ一つが可愛く思えてきた。

消しゴムやらシャーペンを落したのに気付かずアタフタしたり、
トイレを我慢してるのか、少し前屈みになり漏れないように前を押さえ目を潤ませているのを見たときは鼻血が止まらず、隣の席の女子に怪訝な目をされた。

男にこんな感情を抱くなんておかしいとわかってはいたが、原野を見ているとやっぱり俺は原野が好きなんだと自覚するしかなかった。
俺は覚悟を決めたと同時にこの思いを原野に伝えようと思った。
もし告白にnoと言われても、脅してでもyesと言わす。

そう決めた俺は行動に実行しようとしたが『3時に体育館裏』と書いてあるだけの手紙が下駄箱に入っており、気分を削がれた。
どうせ果たし状だろと思い、相手が来るより先に指定の場所へ行き、邪魔した復讐にメッタンメッタンにしてやろうと待ったが来た相手の顔を見て驚いた。
そこには何故か原野が立っていた。

俺は何か原野に恨まれるような事してしまったのか?と慌てたが、してしまったのなら清く原野に殴られようと原野のもとへ向かうと
原野は慌てながら目を右往左往させ、いつも以上にさらに可愛く、場所も場所な訳で押し倒そうかと気持ちが揺らいだが、今はそんな場合じゃないと我に返った。
原野に何かしてしまったのなら謝らなくてはいけない。

「…なんのようだ」
俺の言葉に原野は言葉をつまらせ
何かを考えたあと決意したようにこちらを向き直る。

「好きです。付き合って下さい」
‥今、原野は俺に付き合ってと言ったか?
殴らせろとかじゃなく、そう言ったよな?
これって、幻聴じゃねーよな?
…あーヤベー、嬉し過ぎて顔がニヤける。

原野に気付かれない程度に顔をニヤつかせ、原野にOKだと返すと原野は少しガッカリしたような顔をした後、えっ?っという顔をした。
どういう意味だかわからなかったが、とりあえず原野とアドレス交換する為に携帯を渡すよう言う。

俺が作業をおこなってる間、何を思ったのか
「俺、女の子に見えますか?」
と質問してきた。
原野は女より可愛く見えるが、女には見えないと思い
「…いや」と返すと、
あっ!っと原野は閃いた様な顔をして、背伸びをし俺のオデコに手を当てた。
俺は思わず息子が立ちs‥ゲフンゲフン
驚いてしまった。

どういうことだと原野を見ると、うーん?っと不思議そうな顔をしていたが少しすると
はっ!っと驚き顔を上げた。
俺は原野の行動により赤くなった顔を隠すため下を向くと
顔を赤くした俺を怒っていると勘違いしたのか、噛みながら謝ってきた。

そんな原野の可愛いさに再び顔をニヤかせ、原野にバレないよう手で自分の口を隠しながら返事を返す。
ついでに貸してもらっていた原野の携帯を返し
俺は限界になり、その場から立ち去った。





解説
肉食系不良青柳くん。幼馴染は青柳くんの事をヘタレだと勘違いしてますが全くヘタレじゃないです。
好きあらば原野くんのお尻を狙ってます。
ってか青柳くんの頭の中は割とピンクなので、付き合ってないのに裸エプロンでキッチンプレイや彼シャツの原野くんとらぶらぶにゃんにゃんな妄想をしています。健康的な今時男子です。

原野くんは明日から自分はパシリやサンドバックになると思っていますが、実際は明日からひたすら青柳くんにセクハラされます。そして開発されていきます。


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bkm
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