幼馴染×平凡
俺の幼馴染みは巷で噂の超人気モデル。
見た目も頭も運動神経も良い上に、喋りもできるという完全無欠な幼馴染みことリン様。

中学生の頃は俺とリンが幼馴染みだということを学校全員が知っていた。
なので、皆に『リンくんと会いたい』やら『サインもらってきて』と毎日毎日うざったいほど言われ続けた。
最初の方は俺も幼馴染が芸能人ということを自慢気に思い、リンにサインを書いてもらったり要望を叶えてあげたりしてきたがさすがにもう言われすぎて飽き飽きした。
だから俺はリンと俺が幼馴染みだと知る人が居ない高校へと進学を進めた。




高校に入ればやはり誰も俺とリンが幼馴染みだということ知らないし、元凶のリンも俺が高校生活忙しい+リンも仕事で忙しいからあまり会わないようになった。
そのおかげでゆったりほのぼの幸せな毎日を過ごさせるようになった。

「はぁ〜、超幸せ」
俺が幸せを噛み締めてると、パタパタ音をたてながら母さんが来た。
「ヒカルゥー、ママとパパ今から草津行くから」
「あぁー、旅行って今日の夜からだったんだ。夜遅いから気を付けてなぁー」
俺は母さんと父さんを見送りボーッとテレビを見ているとバラエティー番組にリンが出ていた。

『リンくんの好きな食べ物は…、じゃじゃじゃんっ!えぇーと、オムライス。』
『イケメンな顔して子供っぽいなぁー』
『子供っぽいですか?でも、オムライス美味しくて大好きなんですよ』

そーいえば、俺の得意料理ってオムライスでよくリンに作ってあげたっけなぁー…とリンの言葉にふと思い出す。

『続いてはリンくんの大切な物を持ってきてもらいました』
『…ネックレスと、キーホルダーと、スティッチのパンツ』
『パンツとかリンくんおもろいなぁー』

あっ、あのネックレス俺がリンに誕生日プレゼントであげたやつだ。
キーホルダーも、俺があg…あれ?あのパンツって俺のお気に入りだったパンツ?…えっ?どういう事?
無くしたと思ったら、なんでリンが持ってんの?しかも、お気に入りとして…

『リンくん愛用の歯ブラシを持って来てもらいました』

待って、あの歯ブラシ…俺の?
市販の歯ブラシじゃなく、わざわざ歯科で買ってる歯ブラシが重なるわけないし…

『はい、これで毎日歯磨いてます』
『リンくんは、ここだけの話し付き合ってる人とか好きな人とか居ないの?』
『俺の好きな人はぁ……「ヒーカル」』
後ろから名前を呼ばれ抱きしめられたが俺は後ろに振り返えれない。

「はぁ〜、久々のヒカルだ。超可愛い」
リンだ。
リンに後ろから抱き締められてる。だがそれより今はさっきの事が頭から離れない。

「おい、…なんで、なんで俺のお気に入りのパンツをお前が持ってんだよ!?それに歯ブラシだって!?」
リンはキョトンとした顔をしながら、ついてるテレビを見た。

「あぁー、今回は俺だったんだ。これ実際撮ったのって4週間m「どういうことだよ?!」
「……どうもこうも、そのまんまの意味だけどなぁ」
「……っ!」
ってことは、俺のものだったものを毎日使ってるってことかよ!?

「それより、なんでヒカルは俺から離れようとしてんの?ねぇ?」
さっきまでの笑顔だったリンとは打って変わり、低い声を出して聞いてきた。

「はっ?いや…「俺知ってんだよ?リンの事全部全部ぜぇーんぶ。リンが俺から離れようとしてるってことから、何時に寝て何時に起きてるってことも全部ね」
リンの言葉がさっきから信じられないものばかりで、頭が正常に動かない。

「まぁ、もう一生離さないけどね…」




『俳優・モデルと有名なリンくんが、まさかの引退をしたというニュースが……』




〜〜〜〜〜〜
「ねぇ…。ヒカルは僕が有名になってもずっとそばにいてくれる?」
マンガを読んでる俺に、真剣な面持ちでリンが話しかけてきた。
「えっ?あぁー…うんうん、ずっとそばにいるよー」
マンガに集中していたから返事は適当に返した。
「ホントだね?良かった…。僕、ヒカルに嫌われたら生きていけないもん」
「おぉー。大丈夫、大丈夫。」
「それに、悲しすぎて監禁しちゃうかも」
「はははは、ヤバイぞこのマンガ!超おもしれぇー!!…んっ?今、なんか言ったか?」
「んーん。ただヒカルが僕のそばにずっと居てくれれば何もしないってことだよ」
〜〜〜〜〜〜








解説
リンくんはずっと嫌々芸能活動をしてました。
本当は片時もヒカルくんのそばを離れたくなかったのだが、キッズモデルや子役を子供の頃から親にさせられてた。
中学生ぐらいの時はヒカルが自慢気に思ってくれるからもう少し続けてもいいかな?と思ってたけど、高校入ってヒカルは自分を避け始めるし、自分も忙しいしで全てをやめると決意し、準備を整えヒカルを監禁。

ヒカルくんは別に避けてるつもりはなかったけど、結果的には避けてる形になっていた。


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bkm
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