「シルバー!」
ぷにっ
普通高校生になってまでこんなことするのだろうか…
同じクラスのなまえがシルバーの名前を呼んだから彼は振り返った、すると彼女の指が彼の頬に当たった。
「ひっかかる人もなかなか居ないよ」
「うるせぇ」
小さな声で彼はそう言った。頬に触れた指のせいで、照れてるのか呆れてるのかは謎である。
そうしてなまえの指から解放されると、ぼそりと「うぜぇ」と呟き、前を向いた。
「でさぁシルバー!」
「……」
「でさぁシルバー!」
「なんだ、よ」
煩わしそうにもう一度振り向いた、
ぷにっ
シルバーがイラッとして口を開こうとするとなまえは、
「今度のテスト賭けしよっか」
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賭けとは、次のテストで順位が上回った者は1つだけ命令をする、と言うことだ。
なまえはどういう意図で言ったかはわからないが、シルバーはなまえの学力には勝てると甘くみていた。
すると見事1日目は撃沈。
なまえに笑顔で馬鹿にされた。
シルバーは、その日の晩猛勉強をし、2日目のテストの出来は割とよかった。3日目も終わり、あとは結果を待つだけ。
なまえに「出来はどうだ?」なんて笑顔で言ったくらいなのだから。因みに、そのときなまえは「やばい」なんて言っていた。
そしてシルバーはふとなまえのことを考えていた。
自分が勝ったら何を命令しようか?
負けたら何を命令される?
今頃何してる?
頬を触られた感触だったり、笑顔だったり
シルバーには、日々無意識にそんな考えが浮かんでいた。
だが、まぁそれはシルバーだけではなかった。
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そして結果が出た。
「おい」
「ん?」
ぷにっ
「ちょっ…シルバー!」
数日前のお返しをしたシルバーは満面の笑み。一方なまえは赤面。
「どうだったんだ?」
「じゃあ個表交換しようか」
そうして二人は個表を交換しあい、お互いの結果を見た。
「「あれ…」」
同じという偶然。
順位が全く同じだった。
「あれー頑張ったのに…」
二人共納得いかない表情を浮かべるが、そこでシルバーが口を開いた。
「どうすんだ…?」
「じゃあお互いの命令を聞きあうって言うのはどう?」
結果、なまえが案をだした。
「あぁ、別に俺は…」
「じゃあシルバーから良いよー」
1秒、2秒、3秒…
時間が少しずつ経過する空白。
「俺の命令、というかお願いは、…なまえと付き合いたい。というか付き合って欲しい、」
シルバーの告白。
そしてまた空白。
「え。あれ、嘘?本当?」
「嘘でこんなこと言えるわけないだろ…」
言った後のシルバーは赤面。いままでにないほどの恥ずかしさだろう。
に対してなまえは真実として受け入れられてない間抜けな様子。だが本当だとわかると、
「えっと、凄く嬉しい。多分私もシルバーが好きだった、だからまぁ、私の方からも、…お願い、します。」
(シルバーに話し掛けたのも)
(なまえに話し掛けるのは)
無意識に意識してしまう
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螺旋階段のくーちゃんから相互記念に頂きました!な、なんとかわいいライバル君……この度は誠にありがとうございました\^^/!