一悶着あったけど、今はリビングで説明中。
でもその前にほんの少しだけもめた。
--回想--
「どうぞ、そちらにかけてください。
今コーヒー淹れて来ますから」
「あ、ありがとうございます」
「…………」
ジンさんは沖矢さんを一瞥して、ソファに座った。
何でソファに座るだけでこの人は絵になってしまうの?
かっこよすぎか!
「お姉さん、顔が緩んでるよ」
「お黙り」
コナンくんはどうやら、わたしには警戒していないようだ。
まぁそんなにことはいいんだけどさ、沖矢さんがコーヒー淹れて来てくれるんだけど、わたしコーヒー飲めないのよね。
でも沖矢さんのコーヒー…。
考えあぐねいていると、カチャと小さく音を鳴らしコーヒーの入ったカップを置かれた。
「どうぞ」
ふわりと笑みを浮かべる沖矢さんに、またもや顔が緩みそうになる。
耐えろ、耐えるんだ自分!
そして、心なしかジンさんのところに置くときは何か雑な気がした。
まぁそんなことを気にするジンさんじゃないけど。
さて、どうしたものかと考えていると、
「おい、砂糖とミルクはあるか?」
ジンさんが沖矢さんに声をかけた。
沖矢さんは一瞬ピクリとしたが、胡散臭い笑みを浮かべた。
「ええ、こちらに」
すっと出された砂糖とミルク。
わたしがそれに手をつけようとするとするも、ジンさんに取られた。
「ちょっと、ジンさん?」
ジンさんはわたしに出されたコーヒーを半分くらい飲み、そこにたっぷりのミルクと砂糖を三杯入れた。
「これならガキな茜でも飲めるだろ?」
「ガキは余計!
でもありがとう……てちょっと待って。
ジンさん今右手で持ったよね?左利きなのに」
「それがどうした」
こいつ、分かっててやりやがったな。
「か、間接ちゅーしちゃうじゃん!!」
コナンくんが噎せた気がするけど、今はそれどころじゃない。
「はっ、間接キスごときで何をごちゃごちゃ」
「間接ちゅーだって立派なちゅーですぅ!
ドキドキしちゃって飲めないじゃん!」
「ガキかテメェは」
「何と言われようともドキドキするもんはするの!……まぁ飲むんだけど」
ジンさんによって作られた砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを一口飲んだ。
うん。美味しい。
「痴話喧嘩は終わりましたか?
そろそろ本題に入りたいのですが」
「はい、すみません!
これから説明します!」
この時の沖矢さんちょっと怖かった。
--回想終了--
そして、わたしのことやわたしのいた世界、ジンさんの身に起こったことを全部話した。
ジンさんが。
わたしが話すと語彙力が無さすぎて、説明不足になるのでジンさんに丸投げしました。テヘペロ☆
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bkm