工藤邸のリビングでDVDを見ていた。
あー血小板ちゃん可愛いなー……。
そう。細胞が働くあのアニメ。
なんてボーッと見てたんだけど
「ジンさん!!」
「何だ」
「お酒とタバコを控えて!!お願い!!」
あの可愛い血小板ちゃんや赤血球さんや白血球さん、その他多数の細胞さんたちがジンさんの体の中にいると思ったら、いても立ってもいられなくなりジンさんに飛び付いた。
「はぁ?」
まぁ、寸前のとこで避けられたんだけど。それでもあきらめない!
「ジンさんの体の中の、肝細胞さんや赤血球さん、白血球さんそして血小板ちゃんたちが大変な思いをしてるんだよ!!」
ほら見て!!と細胞が働くブラックの漫画の方を開いてジンさんに見せる。
「ジンさんがタバコを一本吸うだけで、体の中はこんなことになってるんだよ!」
「あぁ?」
「やめろとは言わない、けどもう少し本数を控えて!お願い!!ジンさん!
ジンさんの体のためにも、細胞さんたちのためにも、ね?」
こんなに可愛い血小板ちゃんなんだよ?と血小板ちゃんのシーンを見せる。
「それはただのアニメだろうが。実際の血小板はこれだ」
スマホで実際の血小板の画像を見せてくるジンさん。
いや、そうだけどさー。
「もうとりあえず、わたしはジンさんの体が心配なんだよ」
「…フン。善処してやらないこともない」
ジンさんはポンと、わたしの手のひらにタバコとライターを乗せた。と思ったら、瞬間的に唇を奪われた。
「…っ!?」
ねっとりと、唇を食むようなキスをして、ゆっくりと離される。
「口寂しくなったらお前で補ってやる」
「な、」
そして今度は、貪るように唇を奪われるのでした。
end-
bkm