とりあえずジンさんはコナンくんを降ろした。
というか、片手でひょいっと持ち上げられるってどんだけ軽いの?
それともジンさんの腕力がヤバいのか?
なんて考えてると、コナンくんがわたしの服の裾を引っ張った。
「お姉さん、何でボクの名前を知ってるの?
それに、何でジンと一緒なの?お姉さんは黒ずくめの仲間なの?」
コナンくんからの質問責めがヤバいんだけど。
でもこんな道端で話せるほどの長さじゃないからなぁ。
「それも踏まえていろいろ説明したいから、とりあえず沖矢昴に会わせろ。
間違えた。工藤邸に案内してもらいたいなぁって」
ジンさん、今笑っただろ?鼻で。聞こえてるんだからな!
コナンくんは当然渋るけど、わたしは沖矢さんに会いたい!!
「お願い!!
たしかにジンさんがアレかもしれないけど、今のジンさんなら大丈夫だから!
わたしは沖矢昴に会いたいの!!あのイケメンに!」
「ほぉ…」
ヤバい。ジンさんの視線が痛い。
「ジ、ジンさん?
目が怖いです…」
「沖矢昴に浮気か?」
「え?なに?ヤキモチですか?かわいいなコノヤロー」
ジンさんに思いきり抱きついて、ジンさんの鼓動と体温を感じる。
あー幸せ。
「あ、ごめんね。コナンくん。放置しちゃって。
とりあえずさ案内してもらえないかな?」
ジンさんに抱きついたままコナンくんを見つめる。
「……」
コナンくんの表情はなんとも複雑な感じだ。
しょうがない。
ジンさん、ジンさんとわたしは彼の耳元で囁く。
「あ?………。
おい、江戸川コナン。いや、工藤新一。
組織に情報を流されたくなかったら、案内しろ」
ジンさんに脅してもらいました。
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bkm