月と狼


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提出先 赤を食む魔物 第三回 人狼

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 あるところに、赤い頭巾を頭からすっぽりと被った女の子がいました。女の子はお母さんからおばあさんのお見舞いに行ってくれるよう頼まれました。女の子は二つ返事でお母さんから美味しいパンとワインの入った籠を受け取って家を出ました。小鳥の囀る森の中を女の子が歩いていると、オオカミが出てきました。女の子はオオカミの誘惑を振りほどき、おばあさんの喜ぶお花畑があると言う言葉に飛びついてオオカミの誘惑に乗り、色々と寄り道をしてしまいながら、腕一杯のお花を抱えた女の子は、おばあさんの家に着きました。「おばあさん!」と息を弾ませた女の子は扉を開けました。女の子はそこで目にした物を見て、茫然と立ち尽くしました―――。もしもの話です。中途半端に彼らに対する知識があり、開いた扉の先で火薬の臭いが立ち込めていたら?猟師はガシャン、と銃のハンドルを引いて空薬莢を弾倉から弾き出しました。
「……いや、アクタベさんに銃の知識とかそう言うの、ないから!」
「オイ。」
「あるとしたら私の方がアクタベさんよりあるんだけど……。うわ、おばあさんって、さくまさんだったのかよ。こりゃビック……うわぁ。これは……。」
「オイ。」
「アンダインさんに呪い掛けられて放送禁止となった老婆化として出演させられていたとは……。これは、ビックリだね。」
「オイ。何訳の分からない事を言っていやがる。」
「え?」
 赤い頭巾を被った女の子は不思議そうに顔を上げました。オオカミを一発で仕留めた長銃を肩に下げた猟師は、不機嫌そうに女の子を睨みながらいいました。
「死んだオオカミを目にして何を言っている?出演とか訳の分からない事を抜かしやがって……ここは劇場じゃねぇ。赤の他人の家だぞ。」
「あら。それは失礼。でも、一応、私はこのおばあさんの孫なのよ?赤の他人ではないわ。まぁ、おばあさんが襲われた所を助けて貰ったのは、感謝しますけど……。おばあさんの肉って、美味しいの?」
「不味いだろ。」
 しわがれた老婆のようにベッドで眠っているおばあさんのナイトキャップから、チラリおばあさんの顔を覗き込んだ女の子は思わず呟きました。その不意に出た疑問に、猟師はざっくらばんと率直に答えました。女の子は赤い頭巾を頭からすっぽりと被ったまま「へぇ」と言いました。そしておばあさんから離れて、チラリ、床に倒れるオオカミを見ました。どうやら、女の子にとってそのオオカミは見覚えのある顔らしいです。
「わ、オオカミ役がアザゼルさんだなんて……。いやいや、アザゼルさんにも老若と識別する能力がある筈……。」
「よほど腹が空いていたんだろう。ところでお前、家はどこだ。」
「あ、せっかくだし……。おばあさんに置いていこうと思うんだけど、アクタベさんだったらワインとパン、どっちを食べたい?」
「オイ。」
「あ、パンだよね。仕事中にワイン飲んだらいけないだろうし、さくまさんもきっと美味しいワインの方がほしいに決まってるし。」
「オイ。」
「はい、どうぞ。猟師さん?おばあさんを助けてくれたお礼よ?」
「……。」
 女の子はコトン、と白いハンカチで覆われた籠から一振りのワインを取り出した後、おばあさんの眠るベッドの傍にあるチェストの上へ置きました。タッタッタと早足で猟師に近づいた女の子は、ワインと同じようにして、コトン、と音を立てながらパンを取り出しました。不機嫌そうな顔をする猟師は、女の子とパンと見比べました。そして不機嫌そうに「フン」と鼻を鳴らした後、ぞんざいそうに女の子の手からパンを奪い取りました。
「ヘンゼルとグレーテルの真似をしようとしても無駄だぞ?落としたパンはすぐ、鳥に食べられてしまうからな。」
「それは知ってるよ、もう。アクタベさんも馬鹿だなぁ。」
「……。」
「あ、いや。ご、ごめんなさい……マジですまんかったから……。」
 ギロリ、と睨む猟師の一睨みにどこか懐かしい感じを覚えたのでしょう。冷や汗を垂らした女の子は猟師から目を逸らした後、咄嗟に謝りました。猟師は「フン」と鼻を鳴らした後、開きっぱなしにされていた扉に近づきました。風で半分だけ閉じていた扉を、猟師は右手で開きました。
「ほら、送って行くぞ。もうすぐで日が沈む。早く帰るに越した事はないだろう。」
「うん、まぁ……。でも、一応オオカミなんでしょ?あれ。」
「一応ってなんだ、一応って。アレはオオカミだぞ。」
「いや、悪魔の可能性も否めな……」
「阿呆か。オオカミが悪魔になるだと?……ハッ。外で言ってみろ。すぐにオオカミが魔女狩りの対象となるぞ。」
「む、むぅ……。」
 些か納得できない女の子は腕を組んで悩みました。女の子の反論を鼻で笑った猟師は体を外へ出しながら女の子に言いました。「ほら、さっさと出ろ」と催促する猟師に、女の子は床で死んでいるオオカミとベッドでスヤスヤと眠っているおばあさんを見ました。
「でも……。」
「お前はそこの婆の見舞いに来たんだろ。なら、見舞いの品も置いた、婆の顔も見た。それで見舞いは終了だろ。」
「でも、横にはオオカミもいるし、もしかしたらおばあさんの容態が悪くなるんじゃ……。」
「ただの風邪だろ。直によくなる。ほれ、さっさと行くぞ。」
「え?」
 不思議そうに声を上げた女の子は、腕を引っ張る猟師を見上げました。猟師に引っ張られておばあさんの家から出た女の子は空を見上げました。猟師の言った通り、空はもう夕焼けに染まっておりました。
「家はどっちだ。」
「あっちよ。……ねぇ、猟師さん。」
 女の子の問いかけを無視して、猟師は女の子の指差した方角を進みます。夕焼けはどんどん黒に染まっていきます。可愛らしい囀りで森を賑わせた小鳥はもう洞の中に身を入れて寝息を立てていました。不気味な梟の声が森に響きます。女の子が指した方角に向かって歩いても、ちっとも女の子の母親が待つ家の灯りは見えませんでした。
「可笑しいな。何時もなら、ここまで歩けば着けると言うのに。」
「……あの、アクタベさん。」
「なぁ、赤頭巾。お前の家に、家族か誰かはいるか?」
「……お母さんが、一人。でも、べーやんに滅茶苦茶似てるよ。まぁ、流石に体や口は臭くはないけど……。きっと、お伽噺だからなんだろうね。」
「そうか。ところで赤頭巾。お前の家に、斧を持った大男や銃を持った男や女はいないだろうな?」
「そうね、お母さんと二人暮らしだから、そんな事はないわ。」
「そうか、そうか。」
 一回目は話に頷くように、二回目は嬉しそうに口元を綻ばせるように頷いた猟師を見た女の子は、益々不信を抱きました。疑う女の子は答える事を躊躇っていましたが、猟師と話を続けない限り、正体が分かりません。ですから、女の子はオオカミを一発で倒した銃を肩に提げる猟師の質問に応えました。
「赤頭巾、お前の家に、犬や猫はいるか?」
「いいえ、いないわ。いても、少ない乳を出す山羊が一匹。」
「そうか、そうか。それは肥えているか?」
「嫌だわ、少ない乳しか出ないのに、肥えてるわけないじゃない。ところで、オオカミさん。」
 ピクリ、と猟師の足が止まりました。それに釣られて、猟師の耳がまるで獣のように、ピクリと前後に動きました。
「おばあさんが風邪だなんて、初めて知ったわ。どうして知っていたのかしら?」
「……。」
「それと、オオカミの胸を撃ち抜いたと言っても、精々肺の端に穴が開いたとしか言えないのに、どこをどう取れば死んだと取れるの?それに、さっきからの質問。まるで、自分の怖い敵がいないかどうかを聞いて、今夜のディナーを聞いてるみたい。」
「……おいおい、赤頭巾。冗談はおよしよ、そんな疑り深くても、人生は愉しくないだろう?」
「そうだね、オオカミさん。ところで、アクタベさん。何時になったら名前、呼んでくれるの?それとも、本当に知らないの?気付かない振り?まだちんぷんかんぷん?」
 赤い頭巾をすっぽりと被る女の子は首を傾げながら、オオカミを一発で仕留めた長銃を肩に提げる猟師を見ました。赤頭巾の問いかけに黙っていた猟師は、暫くしてから振り返りました。クルリと踵を返した猟師は、底の見えない底なし沼のように不気味で傲慢な目を赤頭巾へ向けました。けれども、「あぁ、やっぱりそうなんだなぁ」と言う懐かしさと予感を赤頭巾は隠せませんでした。
「赤頭巾。お前はそんなに、名前を呼ばれたいのか。」
「呼ばれたいって言っても、アクタベさんにだけだよ?いつまでその役に徹してるの?怖いオオカミから赤頭巾とおばあさんを守って、挙句の果てには家まで連れて帰るなんて。アクタベさんの役に似合わないよ?寧ろ、傍で見守ってると見せかけてその降りかかる不幸で苦しむ姿をニタニタと笑うのが趣味なんでしょ?なら、そっちの方が合うじゃない。」
「それは、お前の趣味じゃないのか。」
「人のドロドロとした所を見て笑うのと似てるじゃない。」
「自業自得でそうなった例ならな。赤頭巾、お前はそんなに俺が似合ってないとでも言うのか。」
「うん、まぁ。と言うか、全然似合ってないような気がする。ねぇ、さっき「着かない」って言ったよね?何時もならここまで歩けば着ける筈なのに、って。」
「あぁ。」
「なら、私より道を知ってるって事じゃないの?」
「……。」
 道を時々間違えてしまって迷ってしまう時がある事を猟師に隠していた赤頭巾は、淡々と話を続けます。
「なのに、私の指し間違えた道を真っ直ぐと行っちゃって。逆に都合がよかったんじゃない?」
「俺は猟師だぞ。」
「あら、苦しい言い訳。猟師なら猟師で、益々この森の事に詳しくなきゃ、駄目よ?」
「……。」
「ねぇ、アクタベさん。私、近くの村でこう言う話を聞いた事があるの。」
「なんだ。」
 お母さんから聞いた話を思い出しながら、赤頭巾はゆっくりと話します。
「最近、森に住む猟師がオオカミに食い殺されたらしいの。何故か、猟師の替えの服がなくなっていて、猟銃が一本、無くなっていたんだって。」
 猟師は黙りこくったまま、赤頭巾の話を聞きます。
「もう一枚服を買う余裕があったのだから、その噂を聞きつけた盗賊が猟師の家に来たのかもしれない……。けど、不思議なの。銀貨には全然手が付けられていなかったわ。」
「それで?」
「その代わり、猟師の首から下腹にかけての肉を重点的に食べられていたんだって。お腹の中も胸の中も、空っぽなんだって。」
「へぇ。……それで?」
「それで、気を付けてね。ってお母さんからも村の人からも言われたの。……ねぇ、気付くよね?アクタベさん。その、猟師の替えの服と猟銃と、一緒の物を着ているし、背負っているんだよ?」
「赤頭巾。それはお前の思い違いもあるかもしれないよ。」
「……ねぇ。どうして、さっきから名前で呼んでいるのに、私の事を名前で呼んでくれないの?」
 赤頭巾は耐えきれず、掴んだ猟師の袖をギュッと力強く引っ張りました。裸の手に赤頭巾の手を触った猟師はピクリと揺れる指を不自然に止めた後、そっと目を伏せました。「赤頭巾」と猟師は赤頭巾にとって懐かしい含みを響かせながら赤頭巾を呼びました。俯いた赤頭巾はハッと赤く潤んだ目を上げましたが、呼びかけられた言葉の羅列に首を振りたそうでした。
「お前はどうしてそうも、無闇矢鱈といらん方へ首を突っ込む。」
「アクタベさんが名前を呼んでくれないからだよ。」
「だから、どうしてそう思う。」
「アクタベさんが名前を呼んでくれないからだよ。」
 ギュッと赤頭巾は猟師の袖を握り締めたまま、距離を縮めます。赤く潤んだ目に宿る折れない意志を見た猟師は眉間に皺を寄せたまま、目を閉じました。そして諦めるかのように、首を横へ振りました。
「仕方ないな。一つ、昔話をしようか。」
「え?」
「ある一匹のオオカミは効率よく人間の肉を食べる為に、自ら人間になろうと企んだ。しかし、たかが一匹のオオカミにそう言った芸当は出来ない。だから、魔女の力を借りる事としたんだ。」
 猟師の袖を掴みながら呆然と口を開けて見上げる赤頭巾から顔を逸らしたまま、月の光を背に受ける猟師は話を続けました。
「そのオオカミは人間にしてもらう代わりに、魔女からある条件を言い渡された。『お前は人間の名前を知ってから食べる癖がある。だから、人間の名前を呼んだら、問答無用でお前を人肉を食べたくて仕方がなくなるオオカミに戻してやろう』と。」
 すっぽりと頭を赤い頭巾で被った女の子は、見上げた猟師の口から覗く鋭い牙を見ました。八重歯でしょうか?
「オオカミは条件を飲んだ。そしてオオカミは呪いをかけた魔女の名前を知っていたから、その魔女の名前を呼んで、食った。」
「え。」
「掛けられた呪いの効果を確かめたんだよ。そして魔女の魔力を取り込み、呪いを確かめたオオカミは、ひっそりとどこかの森に身を隠し、獲物が来るまで息を潜めていた。」
「……。」
「なぁ、赤頭巾。お前が特徴的な物を被ってたお蔭で、俺はお前の名前を呼ばずに済んだよ。まさか、お前が此処まで早くに気付けるとは思わなかったがな。」
「え。えーっと……?」
 混乱する赤頭巾に猟師は話を続けます。長年銃器を扱ってきた猟師のごつごつとした手が、赤頭巾の真っ赤なほっぺたを触ります。
「お前の目に、俺の耳が見えるか?難儀なものだよなぁ。満月の日にはこうして、月の光を受ける度に、オオカミの部分が出てくるもんだ。服に穴が開かないよう、魔女から奪った魔力で尻尾を抑え込む事に大変だよ、本当にな。」
 嘲るように口元を歪める猟師を顔を青ざめて口を開いた赤頭巾は見上げます。猟師は愉し気に目元を歪めた後、頭部に生えかけたオオカミの耳を赤頭巾へ見せたまま、赤頭巾の顎を掴みました。赤頭巾の目に、自分を見下す猟師の顔が見えました。
「なぁ、赤頭巾。俺はお前が食べたくて、仕方がないんだよ。」
 ペロリ、とオオカミの耳と牙を見せた猟師は舌なめずりをした後、突然の事態に青ざめる赤頭巾を押し倒し―――。


「……おい。「押し倒し―――」の後はどうした。何だって言うんだ。」
「え、えーっと、なんて言うか……忘れた?」
「オイ。」
「だ、だって!アクタベさんが急に起こしてくるから!お蔭でいい所で起きちゃったじゃない!」
「起きたって何だ、起きたって。言いたい事があると言うから、わざわざ聞いてやったと言うのに……遺言はもう終わりか?」
「ゆ、遺言って……!ち、違うよ!遺言じゃないよ!?げ、拳骨でしょ!?拳骨で終わらせるんでしょ!?」
「さぁな。お前の話を聞いたら益々イラついたから、どうだろうな。」
「な、なんで声のトーンを抑えるの!?怖いよ!」
 急に目元の影と共に声のトーンも低く落とした芥辺の挙動に涙目になったななしは言われた正座を崩して芥辺へ突っ込む。芥辺は腰を上げたななしの挙動を見た後、腰に当てた丸めた雑誌をななしの頭へ当てた。トン、とななしの頭が音を鳴らす。雑誌で強く叩かれたななしは叩かれた箇所を押さえながら、渋々腰を下ろした。芥辺は足の痺れるななしを無視して舌打ちを一つした。オオカミよりも悪魔よりも更に恐ろしい恐怖を植え付ける男はななしが見た夢物語での己の立ち位置に納得が行かなかった。ななしの夢物語に出た猟師に化けたオオカミよりも凄惨で、目も当てられない程の惨たらしい方法を用いて自身の目的を果たす芥辺は、ななしから目を逸らして顎を上げた状態のまま、頬に青筋を立てて舌打ちをした。っつか、オレだったらんなまどろっこしいやり方はせんだろ……と苛立たしく床を見る芥辺に、膝に手を置いたななしは首を傾げた。
「え、なに?もしかして、またさくまさんのようにまどろっいだ!」
 自身の思った事と全く違う事を言うななしに腹の立った芥辺は、雑誌を握り締める拳に青筋を立てながらななしの頭を叩いた。2HIT, 3HIT.立て続けに二回入り、5HIT. 芥辺の攻撃がななしに当たった。
 腕を組んだ芥辺は丸めた雑誌をまた脇へ挟みながら、舌打ちをした。外はもう暗い。ぎらぎらと輝く月を夜空に浮かばせる窓をチラリと見た芥辺は腹立たしそうに頬へ青筋を浮かばせた。事務所の床へ正座をさせられたななしは、叩かれた箇所を擦りながら夜空を映し出す窓を見上げた。不気味な程に光る満月が夜空に浮かんでいた。
「……アクタベさん。オオカミ男とかになったり、しない?」
「お前のデスクに報告書が残っているだろう?それが終わったら考えてやるよ。」
「アクタベさん。それはテーブルだよ。私のデスクなんてないよ。」
「ガキのお前にはちょうどいいだろ。」
「私はもう大人だよ?」
「歳だけな。」
 そう言い返した芥辺の言葉にななしはムッとする。赤頭巾のように赤い頬をぷっくりと膨らますななしに芥辺は鼻を鳴らす。自身の席に戻る。ペンを持ったななしは途中で諦めた報告書に頭を悩まされながら、手を動かそうとする。所長席に足を組んで座った芥辺は、ななしが仕事のサボリに使った雑誌を広げた後、星の光すら打ち消す程に輝く不気味な月を見上げた。転寝から起こされたななしは、眠そうに欠伸をする。ななしの仕上げた報告書の出来次第で送り狼になるかどうかと言う事を考えながら、芥辺は広げた雑誌のページを捲った。時計が長針を刻む。餌となる女と二人きりで過ごす事となった男の頭から徐々に生えつつある狼の耳を、夜の世界をぎらぎらと不気味に光らせる満月が見ていた。月の光を背に負う男は、牙と尻尾を隠しながら、淡々と眠気で手を休める餌を前にして雑誌を読んでいる振りを続けた。女は無駄口を叩く。芥辺は時たま狼の牙を見せながら、ななしの無駄話に付き合った。



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