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▼ 痛撃(異常設定)



※暴力のみ(性器にも)
 失禁嘔吐失神、疑似殺害。
series初見

耳にインカムのような機械を、両手首にも小さな装置を取り付ける。そして薬を服用する。
「ぎゃっ!ぐ、く」
これにより、私の脳内では対応する機械の信号が疑似刺激として、該当部位に直撃したように感知されます。
具体的に言うと、旦那様の手にある、小型の銃に見える機械。そこから発せられる信号が私に向かって撃たれると、実際に銃で撃たれたように激痛が走るのです。実際には何の傷もないのですが、痛みに強い犬でも眩暈がします。
「いぎっ」
足の爪先に撃たれました。痛みを一瞬感知出来ず、その直後熱と共に実際に撃たれたかのような痛みがそこから走ります。思わずそこを押さえようと屈むと、膝の裏を撃たれました。異常に熱いそこに対し、全身から冷たい汗がさっと流れ、床に倒れこみそうになります。
「膝をつくな。」
「はっ、はっ、はっ、は…」
それをぎりぎりのところで床に手をつき体を支えました。歯を食いしばって、息荒く立ち上がります。顔を上げた瞬間肩を撃たれ、反射的にそこを手で押さえると、さらにそこを撃たれました。顔中からだらだらと汗が流れ、視界を歪めます。
「はっ、はっ、ああ゛、ああ゛、ああ゛…」
「どうした、いやか?」
それでも旦那様がその照準を、私の性器に合わせたのはわかりました。ぐっと吐き気がしましたが、噛みしめすぎた顎をさらにしめ、首を横に振りました。

   !

「っ!」
聞こえもしない銃声が聞こえた気がしました。
視界が白みます。熱い。口が開きっぱなしになり涎を垂れ、喉の奥から声にならない呻きが漏れます。股間を押さえながら、床に崩れ落ちました。我がことながら、よく失神しなかったと思います。インポになりそうなそこは、ちょろちょろと失禁していました。
「ひっ、ひ、っ゛、ひいぃ」
「なんだ、まだ落ちてないのか。」
私の近くでしゃがんだ旦那様が楽しそうに話しかけてくれます。しかし折角のそれにも私は意識と無意識の間をさまよって答えることが出来ません。
「っ、っぐ、はっ」
「ほら、楽にしてやる。」
半死半生の私を眺めていた旦那様は、私の口にもはや銃まがいの機械を押し付けました。
これは、暗に口を開けろと仰っているのですが、そしてそこで撃たれろということなのですが、
「ふ、ふーっ、」
「本能だな。」
私は霞む意識の中、脳に命令して口を開けさせようとしますが、それを犬の精神とは違う、生物としての本能が拒否します、開けたら壊されるからです。旦那様は私の頬を撫でました。

「開けてみせろ。
本能ねじ伏せて、魂から服従してみせろ。」

視界がだんだんと暗くなってきました。全身の激痛、痙攣する体は軋みます。涙がこぼれそうでした。悲しかったからではありません、どこか嬉しかったからです。
呼吸が不安定になり、ひゅっと音が漏れました。好機。その息の為に開いた口に、私は最後の力を振り絞って旦那様の銃を押し込みました。そして愛撫するようにキスするように痙攣する舌を這わせました。

次は確かに聞こえました。


「馬鹿だな。」
失神した私には聞こえませんでした。失神しながらも、嘔吐、さらにまた失禁しました。
私は旦那様に疑似的に殺されました。その特別が、たまらなく嬉しかったのです。


おわり






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