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▼ やんしょた(ショタ)



公園で一人、壁にサッカーボールを蹴っているおとこのこがいる。建物の影になったそこに人気はない。
「サッカーすき?ぼく。」
「おじさん誰?おれ、「ぼく」じゃないけど。」
短パンとタンクトップから伸びる手足はスラリとしていて、発達途中の溌剌とした美と色気がある。一丁前に返してくるところも可愛らしい。
「ごめんね、おじさん、君くらいの子供がいるからつい…。」
「ふーん。」
おとこのこは興味を失ったのか壁打ち、サッカーなら壁蹴りなのだろうか、を再開した。
「実は、おじさんね、
こないだ離婚して子供と離ればなれになっちゃって。」
「………」
こっちに意識を向けさせるためについたデタラメだった。おとこのこは子供なりに事態を察し同情したのか、壁打ちを続けながら意識をこっちに向けるのが分かった。
「それで、君を見てたら、…懐かしくなっちゃって、ごめんね。」
「………べつにー。」
一見憮然とした態度だが返答に困ってるようだ。その、人を思いやる気持ちに付け入らせて頂く。
「でね、もしよかったらなんだけど、」
そう切り出すと、やっと振り向いたおとこのこと視線がかち合う。
「君をぎゅっ…て、抱きしめさせて欲しいんだ。」
「………」
逡巡しているおとこのこに畳みかけ、同情を乞う。すこし涙を目に浮かべて揺さぶる。
「ダメかな?」
「………ちょっと、だけ、なら、」
恥ずかしいのか下を向きながら了承するおとこのこ。その細い肩をきつく抱いた。
「ありがとう、」

ぎゅっ

「…………」
いたたまれないのか大人しいおとこのこの体中を撫で回す。さらさらとした肌が手に気持ちいい。
「あのね、欲張りかもしれないけど」
声をかけると腕の中から視線がむけられる。
「おじさん、よく子供とお風呂入ってたんだ。だからお風呂ごっこもしたいなぁ。」
時には図々しく。またもデタラメを述べるが今度は不思議そうな視線が返ってくる。
「ざぶーん、とか?」
「んー、ちょっと違うなぁ。
ここでちょっと裸んぼになってくれたら、お風呂の雰囲気になるかなぁ。」
流石にびっくりしたおとこのこは嫌がって、腕から出ようとする。
「やだよ!恥ずかしいもん!」
「でもここには、おじさんしかいないよ。ね、お願い。ちょっとだけでいいから!」
強く抱いて真剣に頼むと、怖くなったのかおとこのこはコクンと頷いた。

すこし離れたとこに立ったおとこのこがオドオドと恥ずかしげに、まずはタンクトップに手をかける。タンクトップの下のぷっくりとした陥没乳首が外気に晒される。
「あんま見ちゃやだ…」
視線を逸らしながら、おとこのこは短パンにも指をかける。それをさげると綺麗な足とキャラクターもののパンツが表れた。
「そのパンツ、××××のパンツだよね。かっこいいなー」
「そうだよ!いいだろ〜!」
「うん!羨ましいよ〜、近くで見たいな。パンツ脱いで持ってきてくれる?」
「うん!」
時には大胆に。おとこのこは褒められたのが嬉しかったのか、なにも警戒せずパンツを下ろした。

のを見計らっておとこのこの服を全てかっさらった。そして走って逃げる。
「え?えっ!おじさん!?」
逃げたと見せかけて近くの草むらに隠れおとこのこを観察する。
「………ぐすっ、おじさ〜ん、どこ〜?」
今までの生意気な態度はどこへやら、みるみるうちに涙が溢れてきたおとこのこは小走りに俺を探しだす。だが近くにいるとは考えていないので見つけられない。
「うう、おじさん…なんでぇ…」
仕方なくトボトボと家に向かうおとこのこを後からつける。ぷりんとしたお尻が愛らしい。



「あっ!あんた服どこやっちゃったの!」
「違うよ!おじさんが服とってっちゃったの!」
この立派な一軒家がおとこのこのお家らしい。開いた玄関で、母親らしき女性は息子が裸で帰ってきたので酷く怒っている。
「嘘おっしゃい!あんな服、だれが好き好んで取るのっ!おいで!」
「違うもん違うもん!おじさんが!おじさんが××××のパンツかっこいいって!」
母親がおとこのこの手を引いて家に入ってしまったので、庭先に回り中を窺う。都合よくカーテンは引かれておらず、中がよく見えた。
母親が膝の上におとこのこをうつ伏せに乗せた。母親が平手でおとこのこの尻をベチンベチン打っている。声は聞こえないがわんわん泣いてるおとこのこを、ずっと見ていた。

おわり




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