………と、思ってた。
「やめろっ!!」
「なに言ってんの!早く脱いでッ!」
必死に服を掴む聖川くん、というか見た目には私。だからなんか、すっっごい悪いことをしてるみたいなんだけど……。
「男の前ではしたないぞッ!!」
「中身は私だから大丈夫なんだって!」
「しかし、見た目は俺だ!」
「私は大丈夫だから!だからさっさと脱いでよ聖川くん!!」
「全く、なにやってんのよ2人とも。さっさとお風呂すませてよ」
「すぐる」
「大橋っ!」
「聖川くんも、本人が大丈夫だって言ってんだから真琴に任せなさい!早く!」
すぐるの説得で、渋々だけど聖川くんは服を脱いでくれた。
とりあえず、お風呂に入ってる間は目をつぶってもらうことにした。
「じゃあ、洗うね」
「………ああ」
「それじゃあ、ばんざいして〜」
「っ、」
この年になって人に体を洗ってもらうなんて、やっぱり気持ち悪いんだろ−な…。
聖川くん、というか私の肩強ばってるし。
これが次私に回ってくるのかと思うとかなり萎える……。
「じゃあ、次は頭ね〜」
「頼む。」
「では、」
おずおずと自分の頭に手を伸ばす。
「どうですか?お客様」
「ああ、………いいな。」
「そっか!よかった」
頭を洗ってる間、聖川くんは大人しかった。
mae | tugi