「はよ、」
「ああ!おはよう清正」
通学路をサクサクと歩いていると、声をかけられた。
たまに通学路で会う加藤清正である。
「今日部活は?」
「放課後だけだ」
「そっか。」
特別仲が良いわけでもないけど、嫌いあってるわけでもない。微妙なようで、当たり前な関係。
清正はよくモテる。顔もいいし、性格も良い。体格も申し分ない。
ま、彼氏のいる私には全く関係ないんだけど。
ただ、清正には1つだけ問題がある。
「清正、おはよう」
「……宗茂!」
「…………でた、」
清正には彼女ではなく彼氏がいるのだ……。
「出たとはなんだ。そんなんだからモテないんだよ。」
「いたいちムカつくわねぇ!私は別にモテなくていいんです――!愛しいダ−リンがいるもんね−!」
「そうだったのか、それは失礼したな。」
知ってるくせにこういう言い方ってのが腹立たしい!しかも異様に爽やかなのも気にくわない!!
「なぁんでまた清正が……、」
「べ、っ別に俺は!」
「まったく、素直じゃないな。」
そこがまた可愛いんだがな。なんて涼しい顔して言う宗茂に改めてイライラがつのったのは云うまでもない。
「さあ、行くぞ清正」
「ちょ…っ!!」
宗茂は清正の肩を抱いて先に行ってしまった。
「私はおいてけぼりですか…。」
to be continued・・・