「長政―――――!!」
「なまえ殿!半兵衛殿に官兵衛殿!」
「儂等もおるぞ」
「政宗殿、幸村殿まで!」
「幸村にさっきたまたま会ってさ、ここまで乗せてきてもらったんだ」
「そうだったのですか!幸村殿に政宗殿も某の我が儘のせいで迷惑をかけてしまいました…。」
「迷惑だなんて思ってませんよ」
「儂等も共に御主の子供誕生の瞬間に立ち合うことを誇りに思うが良いわ!」
「はい、ありがとうございます!」
「それで、市さんは?」
「今はもう分娩室に向かいました。」
「順調ではあるな、」
「はい。このままなにごともないことを祈るばかりで……。某はなにもできず…、とても不甲斐ない。」
「男などそのようなものだ。」
「……官兵衛殿、」
「さっすが先輩パパの官兵衛殿!!」
「でも凄いよね、」
「なんじゃ?」
「出産って、鼻からスイカ出る痛さなんでしょ!!?」
「なんじゃとっ!!鼻からスイカなど出せるわけがないじゃろう!」
「言葉のあやですよ、政宗殿」
それから何時間とたったろうか、市さんの赤ちゃんが生まれる気配はなかなかない。
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