「ダンスパーティ!?」


「そう!最近忙しかったでしょ?だから、お疲れ様を兼ねたパーティを輪内で開催するんだって」
「うわーー・・マジか」

銀與儀騒動から少しして、イヴァがこんなことを口にした。

「(お疲れ様パーティって…)暇なのかな?」

めっきり姿を見せない火不火。

いや、この前の與儀を使わざるを得なかった戦いでは相当な力を見せてくれたのだが、これといった大きな動きは見せないのだった。
そして、いつもいつも気を張り詰めていても仕方がないと、壱組 朔 主催でこのパーティが執り行われることとなったのだった。


「で、そのパーティには燭先生も呼んでるらしいのよ!」
「なんでイヴァが楽しそうなワケ?」
「そりゃあ楽しいわよ〜可愛い可愛い虧をコーディネートして、燭先生にお披露目できるんですものっ!」

息荒く説明するイヴァに少しばかり虧は恐怖を感じていた。

「は?え?意味が分からないんだけど・・、」

「分かりなさいッ!! いっつもパンツ姿で、しかも繋ぎばっかりなアンタはこうゆう機会にしか女をアピールできないでしょ!!」
「いや… 別にアピールしなくても・・「ダメよ!!」

背中を思いっきり叩かれ、虧は咳き込んだ。

「痛いイヴァ・・」
「このままじゃあ!いつまで経ってもただの保護者と娘みたいな位置から抜け出せないわよ!?」
「保護者と、娘…」
「ね?」

イヴァからはそんな風に見られてたのか・・・。
と思いながら虧は叩かれた背中をさすった。

「でも・・」
「ん?」

「それで合ってるんじゃないかな?」


確かにイヴァの言うとおりだ。
虧は燭に保護された存在で、確かに燭の事は好きだが、助けてもらった恩義とか、本当に敬意を込めての”好き”であって・・・・。

「もお〜!」
「・・・・」

反抗してみても、イヴァは引く気はないらしい。


「じゃあ、これでどう?」
「ハイ?」

「私の為に、可愛いドレス着て?」


イヴァがウィンクしてくるのを目をパチクリさせながら見つつ、虧はそういうことか…。と諦めてイヴァに対して頷いたのだった。


「(ドレスか・・)」

しばらく着てないな・・・・。



mae | tugi



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