「星の我が儘≪シュテロネ≫!!」
「薔薇の牆≪ドルンキステ≫!!」
クッピーの待機してある麓から少し下った町、そこに能力体が現れた。
无のためにお土産を買いに町にやって来ていた與儀、ツクモは町の人間と花礫を護る為に能力体と戦っている。
「きゃああっ・・・!」
「!!」
あわや町に出ていた少女が能力体に食われそうになった瞬間だった。
「鉄の刺鍼≪ヘルネロイド≫!!」
「お疲れ」
「喰君!虧ちゃん!」
ギリギリの所で虧と喰も戦闘に参加し、少女は助かった。
「なんだもう、2人でみんな終わってるじゃん。余裕だね。・・怪我人は?」
「今の衝突では出てないよ」
「能力体指揮してる奴殺った?」
「見当たらなかったけど、住人に行方不明者が出てるから隠れて動いてる奴が必ずいるよね」
「逃げたかな」
喰に並び、與儀から町の状況について虧は聞いていた。
「燭先生達はイヴァさんがガードしてるから僕らは町ん中完全に浚っとこう」
●○●
「平門さんはなんて?」
≪燭先生ならびに研案塔職員と花礫は先にクッピーで護送。付き添いは私を指名したわ。與儀・ツクモ・喰・虧は処理員がこちらに着くまで待機!到着した処理員と交代えで艇へ戻れとの事よ≫
「「「「了解!」」」」
イヴァを通じて上官である平門の指示を受けた4人は、携帯越しに返事をした。
「ん?」
通信を切ってから少ししてからだった。
町の空気は一変した。
「なに?アレ・・・・まさか」
――ヴァルガ!?
≪こちら喰、全員に戦闘ロック解除要請。多数のヴァルガが上空より接近!≫
各々町に散っていた喰、ツクモ、與儀、花礫、そして虧は、一気に戦闘へと引きずり戻されたのだった。
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