「今回は調査、ですか」
「調査とはいえ、気を引き締めるように」
「はい!」
とある森、能力体が出たとの情報が入り、虧達は調査に駆り出されている。
「で、燭先生もなんですね」
「そうだな。直接目で確かめた方がいい場合の方が多いからな」
「そうですね!頑張って燭先生のこと護ります!」
「そうしてくれ」
森を燭と並びながら歩く虧は、よし!と気合いを入れ直した。
「无君転ばないでよ?」
「う・・うん!!」
そして、その2人の後ろを喰と无が付いてきている。
「嘉禄さんも保護したんだし、无君は連れてこなくても良かったんじゃないですか?」
「ああ。だがたまには外の空気を吸わせなければならないしな。」
「・・・ああ、そうですね」
「!!」
燭の言葉に納得したのか、喰は隣を歩く无の髪の毛をきゅっと引っ張りながら頷いていた。
无とは元々閉鎖空間が苦手な生き物 ニジ を擬態化させたものらしい・・。
そのため、人型はしているがその性質はニジに寄っている。
「たまにはいい空気吸わなきゃね〜」
「うん!」
无に向かって虧が言葉をかけると、无は嬉しそうに頷いた。
「で、今回はこのメンツと、」
「後で平門が合流すると聞いている。」
「そうなんですか!? こうゆう野外行動は付き添い朔さんっぽいのに!」
「ああ、確かに」
虧の言葉に喰も賛同した。
「朔は他の仕事があると言ってたな。・・まあ、アイツのことだ怪しいがな」
目ぼしい場所に着いたのか、燭は腰を降ろし、その場の土や草等を集め始めた。
「じゃあ、僕達はその辺散策しますか」
「何か見るの?喰くん」
「ん〜?まあ、テキトーに」
「てきとー」
「无君も来るでしょ?」
「行く!」
いつの間に仲良くなったのか、无はすんなり喰の後をついて行った。
「あ、虧も来る?」
「ん?私は燭先生についてる」
「それもそっか。じゃあ、また後で」
「後でね!虧ちゃん!」
「うん、後でね无くん」
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