カツカツ と つま先が触れ合う。


「ねえ與儀」

「ふぁ?」

「なんでここにいるんだっけ?」
「えっとねえ〜」

ここはとあるカフェ。
というのも、名前も確認せずに適当に入ったのだ。
だから詳しくは分からない。

「平門さんにここら辺に能力体が出るから調査って言われたんだよね?」
「あ、そうだった」
「もおーーー!! しっかりしてよ虧ちゃん!」

−カツン


と、つま先が靴越しに触れる。

「でも、気配感じないよね〜?」
「まあね、」

だからこうして休憩がてらカフェでお茶をしているのだが・・。


「與儀と一緒に仕事なんて珍しいよね」
「確かにね、しかも2人きりなんて滅多にないよね」

パフェを頬張りながら與儀は目を丸くした。


「なんでかね?」
「なんでかなぁ〜?」

與儀の前で虧はカプチーノの泡を食べた。


「それ、食べるんだ!」

小さなスプーンで泡をすくい取り、それを食べた虧の行動が珍しかったのか、與儀は身を乗り出した。

「うん。飲む人もいるし、私みたいに泡を食べて楽しむ人もいる。」


「へえ〜、あ!虧ちゃんもパフェ食べて!」
「え、いいよ別に」
「甘いの嫌い?」
「嫌いじゃないけど・・」
「じゃあホラ!!」

何故か與儀が楽しそうにスプーンにアイスとクリームをすくって虧の前にそれを突き出した。

「ほらほら、ア〜〜ン!」

「うう・・

 あーんッ」

「虧ちゃんてさ、」
「うん?」
「意外とこうゆうの苦手?」
「はあッ!!?」

與儀の言葉に反論しようと虧が体を乗り出すと、ポケットに入れていた携帯が鳴った。


「・・ああ!」
「なに!?」
「平門さんだ…」
「ええ!? 休んでたのバレちゃったのかな!?」

2人は支払いを済ませ、勢いよくカフェを飛び出した。



つま先に触れ合う二人





mae | tugi



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