「燭先生」
「!!」

「燭」
「ピッ!!」

「燭センセイ?」
「ぎぎぎ・・!!!」

「燭さん」
「ううううううううッ」


「もおおおおおおお!!!!

 みんなして何なんですかッ!! パワハラ!? それともセクハラ!?」


ダンスパーティの翌日朝、喰、花礫、无、平門に囲まれ、何故か「燭」の名前を連呼され責められる虧は、顔を赤くして抗議した。


「面白い、から」
「全ッッ然!面白くないッ!!」

笑う喰の襟を掴み、虧は喰の上半身をドッサドッサと揺すった。

「でも今さらなんでこんなんなんだよ?」

そこで花礫が呆れ顔で虧に向かって言い放った。


「そ、それは・・」

「それは?」

虧の返事に平門は面白そうに笑いながら言葉を繰り返した。


「とにかく!みんなには関係ないからッ!!平門さんも燭先生には何も言わないでよね!!」
「はいはい」



バタンッ!!と大きな音をたてて虧は部屋を後にした。


「なあ、无」
「なに?花礫?」
「アイツ、心の中どんなだった?」

「やだ〜花礫君性格悪いね〜」

花礫の発言に、喰はケラケラと笑いながら言葉を返した。


「えっとねえ、」


「い〜よい〜よ无君、」

「え?いいの?」

「分かってることですしね。」




平門もやはり楽しそうに笑っていた。


「これを仮に、"燭先生ショック"とでも名付けますか」

「ああ!それいい平門さん!」


「しょっく・・?」

「阿呆か、」



31:心病





mae | tugi



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