「はい、平門。・・はい、了解」
「ん?」
壱組で開催されているパーティ、まだ燭は到着しておらず、イヴァが迎えに行っているとのことだった。
そこで何故か・・虧は平門と目があった。
「なにか?」
「いや、・・可愛らしいドレスを着ている所悪いのだが、
任務に向かってくれないか。」
●○●
時間がないため、虧はパーティに参加したままの格好で空を飛んでいる。
「まったく・・」
壱組の艇が飛ぶ場所のすぐ近くで、輪の仲間が使っている機械が暴走したというのだ。
そのため、メカニックの虧に白羽の矢が立ったというわけだ。
「直せないくらいなら無理して使うなっての!!」
空を飛ぶ勢いをさらに早め、虧は先を急いだ。
「ん?」
しばらく空を飛ぶと、夜の暗闇の中、一点だけ煌々と光溢れている場所があった。
「あそこか!」
虧は自身の武器を手に持った。
「大丈夫ですか!?」
「ああ!虧さんッわあああ!!!!!」
空に浮かぶ虧に気付いた1人が虧の名前を呼ぶが、近くに置いてある機械は煙を上げ、光線を四方八方に打ち出し、大変なことになっていた。
「これ、壊していいんですか?」
「いや・・できれば、なるべく壊さず・・!!!」
「了解!」
それを確認し、虧は地に降り立った。
光線を素早く避け、機械に一気に接近していく。
「・・ッ!」
しかし、一筋の光が虧の左腕をかすめた。
「虧さんッ!!」
「大丈夫です!それより、みなさん下がってて下さい!」
そこで、虧はフッと息を吸い込んだ。
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