「ハア… 終わった・・・・」
「お疲れ様」
「喰様はやんないの?」
「ん?ああ、いいみたい」
「ずるい」

昨日の今日で、もうこんな仕事をさせられるとは思ってもみなかった。
着替えを済ませた虧は、一息つこうと洞窟の隅でドリンクを飲んでいる。


「お、そろそろ與儀君達が到着する時間か、ちょっと行ってくるよ」
「ああ、行ってらっしゃい」

疲労困憊で動きたくない虧は、喰に與儀達の迎えを任せることにした。




「あ、與儀」

しばらく洞窟の中でボオーっとしていると、イヴァに連れられて與儀がやってきた。
そして、可哀そうに彼も虧と同じ運命を辿ることとなった・・。


「(與儀、可哀そうに。)」

「ああ!虧ちゃん!いるんなら助けてよ!!」

「無理だよ與儀、私だって燭先生に抑え込まれてたんだから」

燭先生という言葉を口にすれば、與儀はさらに顔を青くした。



「あと、何分・・?」

「ん〜?あ!終わりだ」

「良かったー!!さ、出よ出よ・・うん?」


「どうした?」

10分経った事を伝えると、すぐさま湖から出た與儀。
しかし、着替えのさなか、與儀は首をかしげた。


「・・虧ちゃん、俺のパンツがなくなった」





「・・・・・ハ?」

虧の視線はそれはそれは冷めきっていた。



●○●

「與儀アンタ何言ってんの!?」

結局、2人だけで與儀のパンツを捜してもみつからなかった為、イヴァ達と合流したのだが、イヴァや花礫の反応も全く虧と同じだった。


「「私のパンツがなくなっちゃった…っ」なんてのはね!可愛い女子が言ってこをキュンとする台詞なのよ!! アンタ男の分際で可愛コぶってんじゃないわよ!! 図々しい!!」
「俺がいつ可愛コぶったよー!!? 俺男だよ!? そんなのした事ないよ!!」

そして、與儀のパンツない発言にイヴァがぶち切れ、何故かツクモにパンツなくなったを言わせようという展開になったが、急に喰が生きがい始めたため、この話はなかったことになった。



mae | tugi



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