「この、中に・・・?」


「そうだ。入れ」

「ちょっと燭先生、もっと優しい言い方できないの?いっくら虧が可愛いからって」
「ちょっ!?イイイイイヴァ!!?」
「なによ?赤くなっちゃって妬けるわね〜」
「・・何故君はそういった思考にしか物事が考えられないのだ。」
「だって事実でしょ〜?」
「とと!とにかく!この、・・お湯、に・・・・」


「きゃああああああああああッッ!!!!」



「なになに?悲鳴?ってか、この声って虧」

「あ〜ら喰様何やってるのかしら?」
「え、いや・・今だって悲鳴が」
「大丈夫よ喰様には関係ないから、・・・さっさと立ち去りなさい」
「は…はい」


ここは≪古代の海「メルメライ」≫

今回は、先日喰達が捕まえた「アシナ」の情報により、この場所、ここに住む生物を組織で利用したという事が分かり、その調査兼燭の護衛で虧、喰、イヴァが来ているのだった。

−だが・・・


「いぎゃああああ!!ちょっと燭せんせッ!酷い!どけて!!!手えどけて!!!!!!!!!」

明らかに状況がおかしかった。



「ダメだ。調査だといっているだろう」

「でもッ!!でも・・これはああ」

目に涙を浮かべる虧の肩を抑え込む燭。
当の虧が何をしているのかというと、調査対象の湖の中に入り、そこにいる生物に寄ってたかられるというものだ。
ピトピトとくっついてくる無数の軟体動物を思わせる生物に、虧は拒否を訴えた。

「うううう・・ッ!!」

「大丈夫よ虧、」


「イヴァさん…」

「あと5分だ。」
「まだそんなに!?」

「それより、アンタ裸なんだからあんまり暴れると見えるわよ?」

「へ?」

「ねえ、燭先生」
「コイツの裸など見ても何も思わん!」
「あら酷〜い!」
「どれだけ虧の検診をしてきたと思っているのだ」

「ううう… それはそれで悲しい、」

「あと3分!」
「いやあああ・・!!早く終わってー!!!!」



mae | tugi



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