「ホラ!无君」
「无くん・・?」
「嘉禄君はまだ具合悪いんだよ」
「っ・・・」
部屋を出された无は、未だに嘉禄の部屋の扉を眺めていた。
「また… 会えるよね・・・?いなくなったりしないよね…?」
「断言は出来ないけど、でも君はしっかりしないとダメじゃない?」
「う…
――――うん!」
頷く无を見て、喰と虧は先を歩いた。
きゅっ
「?」
「ん?」
すると、後を追いかけてきた无に2人は手を握られた。
虧ならともかく、喰のことは未だに苦手だったはずだが・・
「(この子、僕の事怖がってなかったっけ。ガキのお守りって向いてないんだけどなー)」
「ぷっ!・・頑張れ」
そんな喰の思考をよんだように、虧は小さく吹き出した。
「ちょっと、なに?」
「いや、・・ぷぷ・・・・なんでも!」
18:御守
mae | tugi