「まっったく!平門が余計なことするから!」
「余計なこととは?」
「虧を任務に出したことよッ!」
「仕方ないだろう。先方はメカニックである虧を必要としてたのだから」
「・・そうだけど、」
腐っても闘員である自分たちに、平門に文句をつける事は間違っているとイヴァは分かっていたが、それでもまだ少しばかり腑に落ちていなかった。
「はあ〜・・、でも… こっちの方が盛り上がるのかしら?」
「イヴァ?」
虧を優しい眼差しで見つめるイヴァを、首をかしげながらツクモは見た。
「それじゃあ!こっからは酒飲んで!騒ぐぞおおおお!!!!!」
「もおッ!やっぱりソレが目的だったんですね朔ちゃんッ!!」
ザッとダンスを終えた面々に向かって、主催者である朔が大声で酒!酒!を連発し出した。
それを目の当たりにしたキイチはやっぱりですかァ!と朔の後をついて回りつつ文句を言っている。
「飲んでる?虧」
「喰ッ!!」
「まったく、珍しく女々しいねぇ〜」
「女々しいとか!アンタね!私は元々お・ん・な!!!」
白ワインの入ったグラスを揺らしながら虧は喰に反抗した。
「あ、そうそう、平門さんからの伝言ね」
「は?」
−燭先生を送ってきてって、
●○●
「じゃあ、燭先生」
「ああ。」
「今日はごめんなさい。色々迷惑かけちゃって、、」
「何を謝ることがある?」
「でも・・・」
研案塔入口前で虧はまた下を向いた。
「お前は何も気にすることはない。」
「――ッ!!」
ソッと燭に左腕に触れられ、虧は一歩後ろに下がった。
「燭、せんせ・・・」
「どこもお前は気に病む所はない。
今日は、綺麗だな。」
「――――――――ッッッ////////////
あっ!・・あっ!
燈先生のッ!!」
イケメーーーーーーンッ!!!!!!!!!
そう叫んで、虧は燭を研案塔前に置き去りにしたまま、空へと吹っ飛んだのだった。
30:美麗
mae | tugi