「………雨か、」

久しぶりに課題やらのことを考えなくていい日曜日が雨だなんて、私からしたらかなり憂鬱だ。


それに、今日はなっちゃんと久しぶりにのんびりできるから、どっか行こうかなんて話してたのに……。
とりあえずなっちゃんの部屋に上がらせてもらった私は、部屋の窓近くに座って、外を眺めている。

「雨は嫌いですか?」
「好きじゃないね」

わざわざ紅茶を用意してくれたなっちゃんからカップを受け取った。

「確かに雨の日は憂鬱な気分になっちゃうかもしれないですが、★★★ちゃんはご存知ですか?」

そう言うなっちゃんに、わたしは首を傾げた。


「雨が降った後の空には、凄く綺麗な星が出るんですよ。」

「星かぁ、」

呟きながら雨の上がらない空を見た。


「私、星より太陽の方が好きかな。」
「太陽ですか。確かに、★★★ちゃんには太陽の方が合ってますね。」
「そうかな?」

なんだか、そう言うことを面と向かって言われると恥ずかしい!!
まあ、嬉しいけどね。


「はい!!★★★ちゃんは、僕を照らしてくれる太陽です!」

「…なっちゃん、」


「なっちゃんこそ、私の太陽だよ!なっちゃんが作ってくれる曲があるから私は輝けるんだよ!」


私がそう言って笑うと、なっちゃんも笑ってくれた。



「でも、もし今日雨が上がったら、なっちゃんと一緒に夜空見たいな。」


「絶対、上がりますよ。雨!」



憂鬱な雨の日でも、なっちゃんと一緒ならキラキラして見えた。
それから、なっちゃんと一緒に夜空を見られるなら、そう考えたら、雨の日も好きになれそう!






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